遊びながら考える!『ボードゲーム会』の魅力について

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こんにちは。ツムラクリエイションの津村修二です。
今回は、私がこれまで主催したボードゲーム会について紹介します。

●「津村修二のアナログゲームとおもちゃの広場」 

私がボードゲーム会を始めたのは2013年のこと。福岡市立青年センター(現在閉館)で毎月開催されていたアートイベント「くうきプロジェクト」において同年5月〜10月まで主催した「津村修二のアナログゲームとおもちゃの広場」が最初でした。

このような教室風の場所。手前は小学6年生の時に作った「福岡市大すごろく」

ボードゲーム以外におもちゃやパズルなどもずらっと並べました

手作りおもちゃの数々。簡単に作り方も教えていました

すでにオリジナルボードゲーム「Amen」は発売していましたし、それを遊んでほしい、知ってほしいという気持ちは当然ありました。同時にまだ知られていないアナログ(電気を使わない)ゲームやおもちゃの世界を紹介して、多くの人にその魅力を知ってもらいたいという気持ちが強かったです。毎回50点近くのゲームとおもちゃをキャリーバッグに詰め込み、自分一人で運べるぎりぎりの量を持って会場入り。乗車したバスの中で知らないおばあちゃんから「今日はいったい何事ですか?」と驚かれて尋ねられるほどでした。

14時から21時まで入退出自由、入場無料の会でしたが、毎月20名ほどの来場がありました。未就学児から高齢者まで、中には何度も楽しみに足を運んでくださる方も。会場に設置したメッセージカードには「とても多くのおもちゃやゲームが置いてあって良いリフレッシュになりました!」(20代女性)など嬉しい言葉も数多く、本当に皆さん笑顔で楽しんでいただきました。

この時、気を付けていたのは”初めて来られる方が入りやすい雰囲気を作ること”。それは今にも通じる場作りの考えですが、”決して閉鎖的な空間にはならないように”とこの頃から意識していました。初めての方が参加しにくい馴れ合いの関係を作ったり、よくわからない専門用語を並べたり、そういったことは絶対しない、と。それは自分が以前に参加したことがある別のゲーム会で、えらく嫌な思いをした経験があるからです。その時の経験が私のゲーム会の基本方針となっています。

●「ボードゲームで楽しもう!津村修二のハートフルタイム」

2014年4月、福岡市中央区天神の書斎りーぶるのイベントスペースで毎月第3水曜日19時〜21時に「ボードゲームで楽しもう!津村修二のハートフルタイム」というゲーム会をスタート。2017年4月に終了(店舗移転に伴う)するまで計37回、延べ参加人数は385名、紹介ゲーム数は100種。3年続いた、最も印象深い会となりました。

会では「かるた」「すごろく」「世界の伝統ゲーム」「視覚に訴えるゲームの世界」等々、テーマに沿ったゲームを紹介。”学び×遊び”をコンセプトに自作の資料を用意し、ゲームの背景やエピソードも併せて話していました。こうした背景を事前に知ってもらうことで、もっと深く、もっと広い視点からゲームを楽しんでもらえるのではないかと考え、このようなスタイルを取りました。自作資料の評判は良く、これをもらえるのが楽しみという声も多くいただきました。

イベント中の写真

最多(37回中34回)参加されたKさんはこのように資料収集してくれています

また、「ハートフルタイム」というタイトルは”顔と顔を合わせて遊ぶ、ボードゲームならではのコミュニケーションで温かな時間を作りたい”という意味合いで付けました。結果的に毎回参加者同士が一体感を持ったゲーム会になり、その理想にはかなり近づいたのではないかと思っています。「ゲーム会のおかげで友達ができました」と喜ばれる参加者もいらっしゃいますが、私も貴重な友人と多く出会うことができました。

この会をきっかけにボードゲームを好きになってくれた方が増えたことも嬉しかったです。「主人とお茶の時間にボードゲームで遊ぶようになりました」「いっぱい買って部屋の中がボードゲームだらけになってしまいました」など、参加者の生活の一部にボードゲームが加わった話を聞けたのは幸せ。中にはご自身でボードゲームサークルまで作ってゲーム会を始められた方もいらっしゃいました。ボードゲーム文化を福岡で根付かせることに少しは貢献できたかな。

毎月一度、自分が心から好きなことを思いっきり伝えられる場があり、しかも、人に喜んでもらえることは何よりの幸せでした。始めは、私が皆さんにボードゲームの魅力ある世界や共に遊ぶ楽しさを伝えよう、理解してもらおうと与える意識の方が強かったですが、回を重ねるごとに、そうではなくて、実は皆さんから逆にそのことやそれ以上のことを教えられていると思うようになりました。“与えている”ようで“与えてもらっている”。そんな大切なことに気付かされた3年間でした。どれだけ勇気をもらえたのだろう、救われたのだろう、と今でも感謝しています。

最終回「Amenトーナメント大会」での私

●好きなことを伝えられる幸せ

皆さんは心から好きだと思えることはありますか?そのことについてだったら時間を忘れるくらい語れたり、没頭したり、楽しくて仕方がないって思えたり。もし、そんな好きなことがあれば、その魅力を人に伝えることで、その”好き”が”大好き”に変わるかもしれません。

私はゲーム会を通して、よりボードゲームのことが好きになりました。もちろん、好きなことをしているだけで満足だという方もいらっしゃるでしょうが、伝えるということもまた別の幸せがあるものですよ。

文章・写真 津村修二

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津村修二

ツムラクリエイション代表。ボードゲームクリエイター/アーティスト。
1983年福岡生まれ。幼少の頃よりオリジナルのボードゲームや外遊びを考案し、小学6年生の時に福岡市全住所が登場する巨大すごろく「福岡市大すごろく」を制作。(2014年7月より福岡市博物館1階「みたいけんラボ」にて展示中)
2011年に「ツムラクリエイション」を起業。砂時計を使った新感覚の石取りオリジナルゲーム「Amen-アメン-」の製作と販売を開始する。
そのほか、各種ゲーム会やアート展を企画・開催し、ボードゲームの楽しさやデザインの美しさを伝える活動を続けている。
新聞・テレビなどメディアからの取材も多数。現在、天神イムズ6階「つみきや」のスタッフとしても勤務中。

ツムラクリエイション
http://tsumura-creation.com/