THE RAMPAGEが語る、16人体制パフォーマンスの強み「いろんな掛け算が僕らの中だけでできる」

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 今年1月にシングル『Lightning』でメジャーデビューした、EXILE TRIBEのニューカマー、THE RAMPAGE from EXILE TRIBE(以下THE RAMPAGE)。以降コンスタントなリリースを続けており、ヒップホップをベースにしながら日本人の耳になじむ彼ら独特のサウンド&スタイルが世間にも浸透しつつある。3人のボーカル+13人のパフォーマーのステージはまさに“暴れまわる”というグループ名を体現するような勢いを感じさせるが、それを支えているのが約3年間の“武者修業”期間で切磋琢磨しあった関係性だ。

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 初の単独ツアー『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2017-2018 “GO ON THE RAMPAGE”』(12月1日〜2月4日)開催&同ツアーのキックオフシングルとなる『100degrees』(11月8日発売)のリリースにあたり、パフォーマーからLIKIYA、陣(ともにリーダー)、ボーカルのRIKU、川村壱馬、吉野北人という5人にインタビューを行い、さまざまな角度から16人の魅力を探ってみた。(古知屋ジュン)

■「100degrees」楽曲・パフォーマンスにおける魅力

――前作の「Dirty Disco」はダンサブルでファンも参加できるような振りがあったりしましたが、新曲「100degrees」(“100度”の意味)は1stの「Lightning」や2ndの「FRONTIERS​」ともテイストが違って、重く畳み掛けるようなサウンドですよね。ボーカルの3人にまず聞きたいんですが、最初に曲を聴いたときのイメージは?

川村壱馬(以下、川村):大げさにいうと原点回帰感みたいなものがありましたね。1st、2ndは力強い楽曲で、3rdの「Dirty Disco」は夏のリリースということもあって、カップリングも含めてキャッチーな方向性の曲が詰まっていたんですけれども。この「100degrees」には、しっかりと僕らのベースであるヒップホップ色……力強かったり男臭い感じだとか、自分たちのやりたい方向性を提示できるような楽曲になったなと感じてます。最初に聴いた瞬間から「うわ、きた!」って感じでしたね。

RIKU:そう、16人全員で初めてデモ音源を聴かせてもらったときに、イントロからみんなで「イェーーーー!」って盛り上がったんです。タイトルも「100degrees」ということで僕らの沸点の100度、もしくはそれ以上のパッションを注ぎ込めるような、まさしくTHE RAMPAGEど真ん中な楽曲だったので。それを歌の部分でも表現できるように、と気合いが入ったのを覚えていますね。

吉野北人(以下、吉野):イントロからスリリングだし、迫力があって。最初の段階では英語詞のデモを聴いていたので、その時点では自分が歌うイメージがあまり湧いてなかったんですよ。

――楽曲は最初に英語詞の付いたものが上がってきて、あとからTHE RAMPAGEに宛て書きされた日本語詞が乗っかる感じなんですか?

吉野:いつもそうですね。この曲を作詞していただいたJAY’EDさんが仮歌を歌ってるデモをいただいた段階でかなりはっきりとイメージが湧いてきて。リリックが凄く熱い感じで、かつTHE RAMPAGEっぽい、という印象でした。

――この曲はBPM的には遅めですけど、ダンスパフォーマンス面にはどう影響してくるんですか?

LIKIYA:BPMが遅めの曲だとダンスもけっこうズシッと重たい感じになるんですけど、逆にそれが、この曲に込められたパッションを表現するのにいいのかなという風に感じてて。速い曲は速い曲で、観ていて勢いや迫力があっていいんですけど、それ以上のものを伝えるとなるとこういうBPMのほうが、楽曲の意味合いとしてはハマるのかな。今回は自分が振付していて、テクニカル的に技っていう技はあまり使ってないんですけど……シンプルに、ストレートに、自分たちの情熱が伝わるようなイメージで考えましたね。僕らの持っている100%の熱量、全力感を体を使って表現していくような感じで。

陣:順位を付けるべきものではないと思うんですけど、僕は今まで踊ってきた中でこの楽曲の振りが一番好きなんですよ。さすがLIKIYAさんだな! と。

LIKIYA:フフフ(照笑)。

陣:振りを落としてもらったときに素直にそれを感じたんです。たぶんそう感じたのは、今までの楽曲の中で一番THE RAMPAGE感があるからなんですよね。“僕らっぽい”じゃなくて、“僕らそのもの”なんですよ。楽曲自体の持つパワーもそうですし、歌やフロウもそうですし、そのど真ん中にバスンと振りがハマった感じで、一番しっくりきてます。実際に踊っていても僕らの100%、100度を出せるような構成になっているので、お客さんの前でパフォーマンスするのが楽しみなんですよね。

――MVでも披露されているダンスですが、今回の振付のジャンルや方向性的にはどういうものを意識したんですか?

LIKIYA:わかりやすくいうと、EXILEさんの「24karats」をTHE RAMPAGEバージョンにしたような感じですね。というのが、自分もEXILEさんを見ていて「24karats」のスタイルがすごく憧れで、ああいったものを僕らでもやりたい! っていう思いがあって。シンプルに迫力があって、僕らの情熱が伝わるようなものを作りたいなっていう思いを、この「100degrees」のダンスで表現できてると思います。

――ストリート感の強さというか泥臭さには確かに通じるものがありますよね。MVの一部を見せていただいたんですが、近未来のスラムっぽい雰囲気もあって、ちょっと『HiGH&LOW THE MOVIE』(以下ハイロー)的な世界観でしたね。

川村:実はこのMV、ハイローのロケもしている北九州市で撮影したんです。

LIKIYA:場所もほぼ一緒ですね。ただ、映画には特に絡んでないんですけど(笑)。

陣:今回のMVはモノクロで仕上げているので、これまでのMVとは結構雰囲気が違ってより映画っぽい感じかもしれないです。

■影響を受けたアーティスト、ダンサーは?

――ちょっと話がそれましたが、THE RAMPAGEはヒップホップベースでありながら歌やラップがすごく耳になじみやすいのも魅力だと思うんです。ボーカルの3人は、歌やラップで好きなワードはありますか?

RIKU:歌のバースのところだと、<ありきたりな日々 Say goodbye>というシンプルな言葉がAメロのど頭でいきなりくるんですけど。「100degrees」のコンセプト的な“まず自分たちが一歩踏み出して今までの殻をぶち破る”っていう意味合いが、この1行に詰まってる感じがして、自分はすごく好きですね。あとはラップの<邪魔者そこどきな Go my way>っていうところが、フロウのアプローチの仕方も含めて好きだなと思ってます。

吉野:僕は<冷めてる目で 何ができる? Come on, come on 起こせよアクション>ってところですかね。自分が歌ってるんですけど、確かにそうだなっていつも納得しながら歌ってます。あと<暗闇を 恐れる必要はない>の部分が、どんな壁にも負けずに立ち向かっていくというか、怖いもの知らずみたいなイメージで僕らっぽい感じがして。

――ラップ部分は壱馬さんが担当されたとか。

川村:これまでも書いてはいたんですけど、こういう形で作品化されるのは初めてですね。僕は歌パートだと<今日までの常識 覆す>っていうワードがあるじゃないですか。その一言にいろんな意味が込められている気がして。“世の中変えてやる!”みたいなメッセージ性を、自分としてはすごく感じたんです。ここは自分が書いたわけじゃないですけど、そういう思いだったりとかも乗せて歌っていきたいと思ってます。

――「Dirty Disco」でTHE RAMPAGEにハマった人をいい意味で裏切る感じのアグレッシブさも感じますけど、このリリックを書くのには苦労しました?

川村:そんなに時間はかからなかったです。いつもお世話になっているスタッフさんにも相談させてもらいつつ、考えていきましたけど。

――<3 the hard way>とか、スラングもしれっと盛り込み。

川村:好きな人には反応していただけるかなと思って、ちゃっかり入れてますね(笑)。

――昨今は『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系)で日本語ラップの面白さが再注目されてますけど、そういうものもチェックはしてますか?

川村:けっこう観てましたね。あとは並行して好きなヒップホップアーティストの音源とかライブ映像を掘っていってます。

――ちなみに最近はどういうのを聴かれてます?

川村:80’sモノとかですね。知ってるようでいて、深く知ってるわけじゃないなと思って……で、80’sで検索してぱっと出てきたPublic Enemyを掘ってみよう! と思ってライブ映像とか90年代の動きとかもしばらく探ってみていたんですよ。その流れで行き着いたのが、以前から掘ってはいたんですけどANARCHYさん。結局、日本のアーティストに戻ってきて。

――ANARCHYさんといえばデビューシングルの「Get Ready to RAMPAGE」MVにも出演されてたりして、遠からぬ縁でもありますよね。この流れでほかの4人にも、影響を受けたアーティストやダンサーを聞いてもいいですか?

陣:常々言ってるんですけど、僕はKITEさん(※「UK B-Boy CHAMPIONSHIPS」など数々のダンスの国際大会で優勝経験があるポップダンサー。きゃりーぱみゅぱみゅさんの「CANDY CANDY」のMVにも出演)というダンサーの方を大リスペクトしてます。今も世界の第一線で活躍されているんですけども。ポップというジャンルを作った創始者のクルーで、エレクトリック・ブガルーズというLAの方々がいるんですよ。世代は違うんですけど、KITEさんはその人たちにも認められて同じクルーで踊ったりされているのを見て、すごいなと感じて。自分たちも日本人なんですけど、日本人が世界で活躍できる可能性をKITEさんに見せてもらったので。自分もダンサー、パフォーマーとしてそういう可能性をどんどん広げていきたいなと思うようになったし、すごく影響を受けてます。

LIKIYA:自分は小学生くらいからずっとヒップホップを聴いていて、音的に強く影響を受けているのは、中高生くらいの頃に聴いてたJAY-Zとかファット・ジョー、ミッシー・エリオット、リル・ウェインとか。うちは親父が好きだったから、本当に生まれたときからずっとヒップホップがBGMで、逆に日本の曲をほぼ聴いてこなかったんですよね。それでR&Bを歌って踊るようなアーティストも好きになって、オマリオンに憧れを持ってそこからダンスも始めた感じなんです。もともとはヒップホップが好きでそっちに転がったっていうか。

RIKU:僕はちっちゃい頃から母親の影響でマイケル・ジャクソンをずっと聴いてましたね。高校までずっとサッカーやってて将来音楽をやることになるとは思ってもいなかったし、当時は影響を受けるというよりもただカッコいいなっていう憧れだけで聴いてたんですよ。自分でも音楽を始めたくらいの頃に和製マイケル・ジャクソンといわれてる三浦大知さんを知って、この人みたいになりたいなと思って、すごく影響をうけました。海外だと僕はオマリオンのいたB2Kが好きで、4人でのあのパフォーマンスがすごくTHE RAMPAGEに通じる部分があるんじゃないかと勝手に思ってて、今でもよく聴いてますね。出かけるときの一発目のBGMはいつもB2Kから始めるくらい。

吉野:僕はみんなとは逆に日本のアーティストしか聴いてこなくて、ずいぶん上の世代の方になっちゃいますけど、尾崎豊さんとか玉置浩二さん、徳永英明さんとか。子供の頃におばあちゃんとかとよくカラオケに行ってた影響もあって、かなり年上の方が聴くような曲を聴いてたんですよ。今思い出すと恥ずかしいけど、高校の文化祭で尾崎豊さんの「I LOVE YOU」を歌ったりして……(笑)。

――でも、今の北人さんのボーカルスタイルに通じるところもあると思いますよ。

吉野:尾崎さんは歌も上手いですけど、僕の中では技術的な部分よりも“感情で歌を歌う”イメージが強いんですよ。そういう影響もあって、昔はよく一人カラオケで、自分の中の感情を込めるような感じで曲を歌いこんだりしてましたね。今、THE RAMPAGEの歌い手としてやっている中でも、そういう影響は生きてるのかなと思います。

■5人がそれぞれ考える“THE RAMPAGEらしさ”

――他の11人もおそらくルーツでいうとみなさんバラバラだろうと思うんですよ。何かを決める時に、みんなの意見が割れたりすることはないですか?

LIKIYA:THE RAMPAGEは結成してから本当にいろんな経験を共有してきたので……。デビュー前の約3年くらいの間に、音楽やダンス、スタイル的なこととかいろんな意見も交換しましたしね。仕事のことだけじゃなく、たとえば休みの日は何をするのかとか、好きなメシは何? とか、本当に細かいデータまで(笑)。だから、お互いにいろいろ好きなものをわかり合えてもいるし、自然とまとまりが出てきた感じはありますね。最初はほんっとに聴く音楽もファッションも全員バラバラでしたけど、最近は好きなものもみんなけっこう似てきたのかなってところはあります。

川村:お互いの年齢差とかも多少はありますけど、ちょっとした家族みたいな感じなんです。

――結成から年数が経って、運命共同体的な意識が強まってきたということですかね?

陣:今まで活動してきた中で何か壁にぶつかったときに、みんなが同じ方向を向いてないと前に進めないなっていう感覚が絶対的にあったんですよ。今までもそうでしたし、たぶんこれからもずっとそうだと思います。だから、誰かが自分の意見を無理に通そうとしたりするようなことは、最近はホント、ないですね。みんなが自分なりのTHE RAMPAGEっていう軸に対する意見を出すことはありますけど、それはグループを考えての発言なんで、それがのちのちにTHE RAMPAGE全体の答えとして導かれていくことが多いですかね。

――なるほど。話が変わりますけど、やっと単独では初の全国ツアーが決まって。楽しみにしているファンの方も多いと思うんですよ。日程は結構先ですけど、テーマ的なものはもう決まってるんですか?

陣:自分たちが強みとしている歌とダンスのパフォーマンスを前面に出したライブにはなると思います。セットや照明の部分というよりも、ダンスと歌でどれだけお客さんを僕らの空間に引き込んでいけるか?ということを話しあってますね。あとはオリジナル曲に加えて僕らのルーツとなっているいろんな時代の楽曲を取り入れたり、もちろんパフォーマーのショーケース的なコーナーもありますし 。セットリストもまだこれから作っていく段階なんですけど、今までやってきたことをしっかりと出せるような内容にはしたいなと。

LIKIYA:ホールツアーになりますけど、16人だから魅せられる、その空間を生かしたエンタテインメントをこのツアーで表現できればなと思っています。

川村:全体のカラーとして、ちょっとオールド(スクール)な質感が出せるかなという風には思ってますね。僕らの直観として、今はそういうスタイルを新しいものとして受け止めてもらえるんじゃないかというのがあるので。

――そのオールドスクール感って、EXILE TRIBEの中ではわりと異色じゃないかと思うんですよ。今みなさんが考えている“THE RAMPAGEらしさ”ってどんなところなんでしょう?

川村:僕らは自分たちでヒップホップテイストだって言ってるんですけど、それは音楽性とかファッションとかそういうことだけじゃなくて、生き様とかそういう部分までひっくるめて“ヒップホップテイストのTHE RAMPAGE”なのかなと思っていて。礼儀作法をちゃんとするとかは人としてあたり前のことなんですけど、普段の振る舞いだとか人間的な部分も含めて、ヒップホップ的な精神で臨んでいくのが僕ららしさというイメージがありますね。

LIKIYA:ひとことで言うと、不器用。不器用なんですけど、不器用ながらに男の泥臭さを貫いていくっていうスタイルですかね。

陣:あくまでパフォーマンスの上でなんですけど、そういうワイルドな感じ、攻撃的な感じとかも表現できたりとか。そういう部分も、THE RAMPAGE独特の魅力じゃないかなと思います。僕らは順風満帆にここまできたというよりは、一つ一つの壁を……越えるというかしがみつきながら上ってきた、みたいな感覚があるから。本当に陸上ダッシュ感があるんですよね。

RIKU:あとは引き出しの多さも、THE RAMPAGEらしさを象徴している部分なのかなという風に思っていて。僕らボーカルも3人それぞれの色があるし、パフォーマーもリーダー2人が得意としているジャンルが違って、でもユニゾンもバチッと決められるので、そういう意味での引き出しの多彩さですよね。いろんな掛け算が僕らの中だけでできるっていうところに、グループ名の“暴れまわる”に通じる部分があるのかなって。

吉野:RIKUさんの話とちょっと似ちゃうんですけど、メンバーが16人もいるから、それぞれ個性が豊かでいろんな見せ方ができるというのはやっぱり強みだと思うんですよね。ツインボーカルのグループはわりと多いですけど、3人ならコーラスもできるし、ユニゾンならかなり力強さが出ますし。人数が多い分、他のグループには出せない迫力を見せられるのもTHE RAMPAGEらしさかなって。

――ボーカル3人のカラーも違いますし、ダンスの面でもLIKIYAさんのR&Bだったり、陣さんのポップだったり、ヒップホップ、クランプとかスワッグだったり得意とするスタイルもいろいろ違っていて、確かに引き出しの多さは魅力ですよね。

陣:それをわかりやすくファンの方にも知っていただきたいけれど、ダンス経験のない方から見るとざっくり“ダンス”っていうくくりで見られがちだと思うんですよね。THE RAMPAGEでは、自分だったら「ポップやってます!」とか、(武知)海青なら「クランプやってます!」とか表明しているので、そういう視点で見ると、また別の楽しみ方ができると思うんです。同じグループでも僕と(与那嶺)瑠唯はポップが得意だから、“今はポッパー2人で組んで踊ってるんだ”とか“ポップチームとクランプチームでバトルしてるんだ”とか。もちろん全員でユニゾンで踊るときもありますし、いろんな見せ方があって、僕ら自身もそれをすごく楽しんでるんです。だからみんなスタイルがバラバラでよかったなと僕は思ってます。

――パフォーマンス面に興味を持つと、楽しめるポイントもより多くなるということですね。

LIKIYA:僕らの場合、「13 SAVAGE」(シングル『FRONTIERS』に収録)だとかパフォーマー曲があるんですけど、その中に各人のソロがかなり入るんですよ。そのパフォーマー曲の中だけでも、パフォーマーそれぞれの個性をチェックできると思います。あとは楽曲によって、たとえば「Dirty Disco」なら陣くんがやってるようなポップを基盤に作った振りだったり、「Lightning」ならヒップホップとかクランプっぽい動きが入っていたりして、いろんなメンバーがどこかしらで映えるように振付が構成されているので……。ボーカルもそうなんですけど、楽曲ごとのメンバーのバランスみたいなものに注目してもらうと、より僕らの世界観を楽しめるんじゃないかと思います。