ウイルス性の夏風邪のひとつ、ヘルパンギーナ。家族に感染を広めないための予防法をご紹介します。

子供の風邪だが大人がかかると重症化

“子どもの三大夏風邪”のひとつとして知られている、ヘルパンギーナ。毎年、5月頃から流行しはじめ、6〜7月にはピークを迎えるウイルス性の病気です。コクサッキーウイルスに感染することで、39度以上の高熱が2〜4日続き、同時に喉の奥に水泡ができます。喉の痛みと高熱のため、食事ができず、脱水症状を起こす場合もあります。

発熱時が一番ウイルスの感染力が高く、熱が下がっても4週間程度は便からウイルスが排出されます。疲労やストレスで免疫力が落ちている場合、大人にも感染する可能性が。大人がヘルパンギーナにかかると、子供より長期化しやすく、口の中の水泡の痛みも強くなると言われています。

予防の基本は手洗い、うがいの徹底

家族が一人かかると、家庭内で感染を防ぐために予防を徹底する必要がでてきます。ヘルパンギーナは、咳やくしゃみからの飛沫感染と、ウイルスがついたものに触れて感染する接触感染、おむつ交換時の便から感染。家族でタオルを共有したり、感染した兄弟・姉妹間でのおもちゃの共有も避けましょう。また、おむつ交換の際は、他の家族と離れた場所で、使い捨ての手袋を使って行うのが安全です。ヘルパンギーナにかかった人と接触した場合は、その都度、手洗い、うがいを行いましょう。

消毒にはキッチンの漂白剤が有効

ヘルパンギーナのウイルス、コクサッキーウイルスはウイルスを覆う膜を持たない、ノンエンベロープウイルスといい、アルコール消毒が効きにくいといわれています。最近では、アルコールも有効という研究も発表されていますが、その効果は未知数です。

効果があるとされているのは、キッチンの漂白剤などの次亜塩素酸ナトリウムです。次亜塩素酸ナトリウムは金属やプラスチック、ゴム製品には使用できませんが、絨毯についた吐瀉物や食器などの消毒には有効です。

ペットボトルでできる消毒剤の作り方

市販の家庭用塩素系漂白剤を使った消毒の仕方をご紹介しましょう。家庭用塩素系漂白剤の濃度は5%。便や吐瀉物がついた衣類や床の消毒には1000ppm(0.1%)、調理器具やドアノブ、便座などには200ppm(0.02%)が適しているといわれています。500mlのペットボトルに入った水に家庭用塩素系漂白剤10ml(ペットボトルのキャップ2杯分)を加えると1000ppm(0.1%)に、1Lのペットボトルの水に家庭用塩素系漂白剤5ml(キャップ1杯分)を加えると200ppm(0.02%)の消毒液ができます。

消毒の際には手袋、マスクを使い、水拭きも忘れずに

消毒する場合は、洗って汚れを落とした物を10分つけおきするか、スプレーで吹きかけるようにしましょう。その後、水拭きも忘れずに。塩素系漂白剤のため、素手で触ることはせず、手袋、マスクを着用し、換気も行いながら使ってください。酵素系漂白剤と混ぜると有毒ガスが発生するので、決して混ぜないように注意しましょう。

熱湯消毒や市販の手指消毒剤も

また、コクサッキーウイルスは熱湯消毒も有効です。食器類や調理器具などは、熱湯消毒も活用してください。
市販の手指消毒剤でもノンエンベロープタイプのウイルスに効果があるものも販売されています。使いやすいものを選びましょう。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと