水が黄色いことで知られる黄河の水が近年徐々に透明になっている。生態系が破壊される可能性もあるという。

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2017年11月1日、中国新聞週刊によると、水が黄色いことで知られる中国の黄河だが、河南省鄭州市の花園口鎮(村)周辺の流れが透明になっている。

透明のペットボトルにくんでみても、水はやはり透明で、沈殿物などは見られない。内モンゴル自治区フフホト市トクト県から河南省鄭州市桃花峪までの約1200キロは水が透明で、河南省開封市以降の水は徐々に黄色くなるものの、増水期以外の黄河は大部分で澄んだ状態となっている。

黄河の水が澄んだ原因には、流される土砂そのものの減少や、政府の治水事業、多数のダム建設などがある。中国水利部の元責任者は、「水が澄んだのは長年尽力している治水事業の成果だ」と話す。

黄河は氾濫の多い河川で、「3年に2回決壊し、100年に1回流れが変わる」という状態が続いてきたが、1946年から続く治水事業により、「世界で最も安全性の高い大河になった」という。

しかし、水が澄んだ一方で、思わぬ弊害が生じる可能性も出ている。ダムは2030年には堆砂が限界に達し、治水機能を失う見込みであることや、河川に堆積する土砂が減ることで生態系のバランスが失われる恐れなどがある。

これまでの「黄色い水」も含め、周辺の環境は数万年かけて自然が生み出したもの。水が澄んだことで逆に生態系が破壊されてしまう可能性もある。専門家は今後どのような影響が生じるか注視していくと話している。(翻訳・編集/岡田)