ルヴァン杯MVPの複勝ボードを掲げて満面の笑みを浮かべるC大阪の杉本健勇【写真:Getty Images】

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 2017 JリーグYBCルヴァンカップの決勝が4日に行われ、川崎フロンターレを2-0で下したセレッソ大阪が優勝。悲願のクラブ初タイトルを獲得した。

 C大阪の決勝点は意外なタイミングで生まれた。開始から1分も経たないうちに、川崎FのDFエドゥアルドがバウンドボールの処理をミス。それを見逃さなかった杉本健勇が、GKとの1対1を制してシュートをたたき込んだ。

「まさかあそこでミスすると思っていなかったから、『きた!』と思って、思い切り撃ちました」

 序盤からリードを手にしたC大阪は、川崎Fの攻撃を粘り強い守備で跳ね返し続ける。そして後半アディショナルタイムにMFソウザがカウンターからダメ押し点を挙げて逃げ切った。

 杉本は「ボールを回されてもとりあえず俺らは焦れずに、我慢して、絶対に失点せえへんかったら俺らに絶対チャンスくるし、それをまずモノにしようと話していた。ある程度プラン通りのゲームだったと思う」と、完封勝利での初タイトルを振り返った。

 リーグ戦で今季19得点をマークしているC大阪のエースストライカーだが、実は今季のルヴァン杯には一度も出場していなかった。試合日程が日本代表の活動などと重なったこともあり、ベンチ入りすらゼロ。決勝で今大会初のピッチに立つにあたって特別な思いを抱いていた。

「ルヴァン杯、僕は今日の1試合しか出ていないし、ましてや本当にベンチに1回も入っていなかったので、本当にここまで連れてきてくれた、ルヴァン杯で戦ってくれたメンバーに、僕だけ決勝だけ出ていたので…申し訳ないというか。しっかり責任を果たして、頑張らなアカンなというのはあったんですけど、負けたら本当にどんな顔すれば、顔見せられへんなと思っていたし、そういう不安は自分の中にあった」

 ただ、それも優勝と自らのゴールで「吹っ飛んだ」と語る。初めて表彰台に上がり、「あの上から見る景色は初めてだったので、素晴らしい景色でした」とも。だが「ここがゴールじゃないので、通過点だと思っていますし、セレッソがこれからどんどん、もっとタイトルを獲れるように、ここからが始まりだと思います」と気を引き締める。

 初めてのタイトルがかかった決勝の舞台で輝きを放ち、ルヴァン杯のMVPも獲得。勝負弱いと言われ続けたC大阪も、ついに初タイトルを獲得した。最高の瞬間を味わった杉本は充実の表情で「勝ったチームが強いんですよ。やっと言えた!」と喜びを爆発させていた。

(取材・文:舩木渉)

text by 編集部