KYな発言で嫌われる女性…発達障害「ADHD」の意外な特徴

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「インターネットのホームページを見たときだったと思うんですけれども、自分が悩んでいたことと、ADHDの症状が一致するなあと思って。もしかしたら自分がそうなのかもしれないと思って、病院を探しました」

 そう語るBさん(30代女性)は、子どもの頃から自分は他の人と違うと感じていたと、少し不安げに語ってくれました。

 ADHD(注意欠如・多動性障害)とは、発達障害の一つで、大人になってからそう診断されることも少なくありません。前回に続いて、「女性のADHD」について取り上げます。

◆子どもの頃から「自分は変かも」と思ってた

「自分がADHDだとは全然知らなかったのです。ただ、子どもの頃から他の人と違う、自分が変なんじゃないかなと思っていたところがありました。

 よく周りからは忘れ物が多いことを指摘され、やればできるのにやらないとか、怒られたりすることがあったのです。自分でもやればできるのかなあ、と思ってやってはみたものの、やっぱり忘れ物が多かったりとか、うっかりしてしまうところがあったりとか、結局うまくいかないと悩んでいたのです」(Bさん)

 発達障害にはいくつかの種類がありますが、その中のADHDは「ものを片付けられない」という症状があることで知られています。

「冷蔵庫の中はぐちゃぐちゃです。ただ、診断されてからは、あんまり余計なものは買わないようにしています。古いものはもう捨てるって決めて、2年位経ってまだ残っている調味料を捨てようと思っていますが、まだ捨てられないものもあるのです」(Bさん)

 ADHDの主な症状は「不注意」「多動性」「衝動性」の3つです。

 前回の記事でも書いたように「不注意」は集中力が持続しない、「多動性」は落ち着きがない、「衝動性」はよく考えずに行動するのが特徴です。

 アメリカ精神学会が定めた診断基準では、「知能発達に大きな遅れはなく、環境によるものが原因ではないにも関わらず、多動、衝動性があり、注意が集中できない状態」と定義されています。

◆おしゃべり、余計なことを言う、いつも予定がいっぱい…

 では女性の場合、具体的な特徴としてはどのようなものがあるのでしょうか?

「女性に多い症状で目立つのは『おしゃべり』『いつも予定がいっぱい』といった特徴です。

 特に、人の話をさえぎっておしゃべりを始めたり、言わなくてもいいことをつい言ってしまう。時間内にこなせない予定を詰め込みすぎてこなせなくなり、後で困り果てるなどです。

 女性は男性に比べてADHDに気づかれにくいのです。ミスの多さ、同性に嫌われること、予定の管理の難しさなどに悩んでいる人が多いのですが、なかなか診断が得られないことが多いのです。治療を受ければ良くなるのに、見過ごされてしまうケースもあります」

 小児神経精神科医の宮尾益知医師はそう指摘します。

 BさんはADHDに気づかずに苦しんだ日々もありましたが、診断されてからADHDの特性を理解し、少し楽になったといいます。

「集中できないっていうか、次々と他のことに意識が移っちゃって、なかなかやらなきゃいけないことに集中できないのです。それは自分にサボり癖があるからだとか、いろいろ悩んできたのですが、最近自分がADHDだと知ってから、自分を許せるようになりました」(Bさん)

◆ADHDの特性を生かそう、と思えるように

 今ではBさんはADHDの特性を理解して、それを日常生活に活かそうという意識を持っています。

「ADHDの症状が落ち着くと、その特性が良い面で発揮されてきます。多動性が『どんな相手にも積極的に話しかけられる』という長所となって現れたりします。自分の長所を意識できるようになると、将来の夢や目標が見えてくるのです」(宮尾医師)