ノマド、本来の意味は?

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ノマドワークという言葉が定着して久しいです。IT機器を用いて、特定のオフィスではないさまざまな場所で仕事を行う人たちを指します。今ではすっかりこの意味でとられるノマドですが、本来は別の意味があります。

哲学用語だった?

ノマドという言葉は本来、定住する場所を持たない遊牧民を指していました。さらに現代思想の分野ではノマドとともにリゾームという言葉もよく使われていました。これを提唱したのはフランスの哲学者であるジル・ドゥルーズとフェリックス・ガタリです。リゾームとは地下茎をさします。上意下達な組織ではなく、前後左右、東西南北に自由に動き回るような世界です。草の根が複雑にはりめぐらされている様子を思い浮かべると良いでしょう。そこの中心にいる存在こそがノマドというわけです。ツリー型に連なる哲学の解釈や教義に対して自由な動きをあらわしているものがリゾームでありノマドなのです。

ノマドは自由か?

現在ではノマドは、フリーランスで働く人たちを指しています。働く場所や時間は自由ですが、その構造は特定の企業から仕事を請け負う下請けの域を出ていないようにも見えます。本来の意味であるリゾームの空間を自由に動き回るノマドワークは可能なのか。ノマドワークの発展にはそうした部分に着目する必要があるといえるでしょう。