20代くらいまでの結婚は「恋愛相手=結婚相手」で、いちいち恋愛と結婚を分けて考えていない方がほとんどですよね。でも、30代になってくると、社会性が備わり、生き方を理屈で考える人も増えてきますし、周りの既婚者やネットなどからの情報で過剰に耳年増になり、「恋愛の延長で結婚して大丈夫なのか」と考え込んでしまう人が増えてくるのも事実です。

自分の意思に基づいた結果は幸せ

 しかし、婚活のリアルな現場にいる筆者は「この議論に誰もが納得できる答えはあるのか」と疑問に感じています。恋愛に求めるものと結婚に求めるものがイコールの人もいれば、異なる人がいるのも当然。大人になるにつれて、意識が変わる人もいれば、そのまま恋愛モードで突っ走れる人もいます。そして、どちらが正解とか幸せとか、どちらが安心とか、それは本人が感じることで周りが決めることではありません。同じ派も違う派も、自分の意思に基づいた結果ならどちらも幸せでしょう。

 ただ、気をつけてほしいのは、自分の結婚観を「人の価値観」で決めていないかということ。「結婚は経済力だとみんなが言うから、年収500万以上じゃないと。A君とはとても気が合うけど年収が少ないから結婚すべきじゃない」という考えでは、仮に500万以上の人と巡り会えたとしても、それでよいのかというとそんなことはないはず。A君に対する感情を超えられない限り、結局結婚には踏み切れないでしょう。「結婚に向いている<らしい>から」という理由で結婚できるものではありません。それだけでは自分自身が納得できないのです。

 他人の価値観に惑わされず、自分基準で一緒にいたいと理屈抜きで思える相手を探しましょう。いざ結婚したら、人はその環境になじもうと努力しますし、相手も成長し自分も成長しますから、多少苦労したとしても何とかやっていけるのです。

 イケメン好きのA子さんに周りはこう言い続けました。「彼は浮気するよ。地味で真面目な人がいいよ」「見た目なんて飽きるよ。優しさが第一だよ」「どうせ劣化するよ。それより経済力だよ」。確かに一理ありますが、結局彼女は恋焦がれたイケメンさんと結婚。結婚しても彼はモテるので、いつも浮き足立っているところがあるし、横柄な面も否定できませんが、彼女は何があっても「彼の顔見ると、やっぱり好き!って許しちゃう」と、いつものろけて幸せそうです。イケメンと結婚するために自分磨きを怠らず、努力したことが彼女の自信と人生の糧になっているのを感じますし、彼に嫌われないようにと何年たっても変わらない、かわいらしいママなのです。

最大の決め手は生活から湧く実感

 一方で、恋愛と結婚の判断基準が自然と変わってくる人もいます。「小学校からずっと私学なので、お受験経験のある女性がいい。同じように子どもにも経験させたいから」「実家は農家です。大家族でいろいろ付き合いも大変だから、帰省した時にすっとなじんでくれる女性がいい」「家庭的ではなかったけれど仕事ができ、稼いでくると父と、それを支える母が私の家族のスタイル。私もそんな母のような人生を歩みたい」。

 これらは実際に婚活の場で聞いた言葉です。こうして恋愛とは異なる目線を持ち始める人もいます。意思がはっきりしていますから、みなさん希望とぴったりのお相手と結婚されていきました。理屈や世間の声でなく、自分の生活や環境から湧いてくる思いや実感は結婚の最大の決め手なのです。

 結婚するには、自分で自分のことが理解できていることが何よりも大切です。けれども、自己基準が分からない、決められない、そもそも自分がどうしたいのかすらわからないという「自由力(創造性)」が低いタイプの方は要注意です。たとえば、洗濯機が壊れたとしましょう。「パパ、洗濯機が壊れたから次はドラム式にするね。○○製がいいと思うからお店で見てくるわ」と旦那さんに電話する人と、「パパ、洗濯機壊れちゃったの、どうしよう」と電話する人。物事を自己基準で判断し行動に移せる人、まずは人の意見を聞かないと何も始まらない人。あなたはどちらのタイプでしょうか。

 後者は、人の意見が自分の意思にすり替わってしまい、自分の意思で生きている実感が薄いので、決断すべきシーンに逃げ腰で婚活も堂々巡りです。条件を重視するのも、恋心で進むのもどちらでもいい。ただ、自分が何をどうしたいのか、自分の考えを自覚し、それに基づき選べる力をつけること。それが自分の思い描く、後悔しない結婚につながるはずです。

(ラブライフバランス研究所代表、恋愛結婚カウンセラー 水野真由美)