10月30日、東京・六本木で宇宙ビジネスのアイデアを競うコンテスト「S-Booster 2017」の最終選考会が行われ、ゲストに女優の剛力彩芽さんや宇宙飛行士の若田光一さん、特別審査員に女性宇宙飛行士の山崎直子さんなど、豪華メンバーが出席した。

「S-BOOSTER2017」とは?



「S-Booster 2017」は、内閣府やJAXA(宇宙航空研究開発機構)、ANAホールディングス、三井物産、大林組、スカパーJSATが実行委員会となって進められる“宇宙ビジネスコンテスト”のこと。宇宙開発の民間化が進むなか、同コンテストでは宇宙という「アセット(資産)」をビジネスにかえるアイデアを発掘し、今後の宇宙産業の裾野の拡大を目的としたイベントだ。

300件以上の応募があったなかで、1次選抜を勝ち抜いたファイナリストはたった15組。その15組のプレゼンテーションが30日の最終選考会で発表された。

大賞はANA女性社員が提案する“エコフライト”



同コンテストでは、個人で応募した松本紋子さんの『超低高度衛星搭載ドップラーライダーによる飛行経路、高度最適化システムの構築』が大賞とスポンサー(スカパーJSAT)賞をダブル受賞した。松本さんのアイデアは、人工衛星を用いて地球の上層風の観測を精密に行い、効率的な航空機の運航管理を可能にと同時に二酸化炭素排出量の削減を可能にするというもの。世界中の飛行機の燃料を1%削減できれば1年間の経済効果は3000億円以上にもなるそうだ。

松本さんは実際にANAに務めており、飛行経路などの運行管理の仕事で携わっているなかで「燃料消費を抑えつつ、早く目的地に着ける経路を見つけたい」との思いがあり、このアイデアに行き着いたという。



選考後のトークショーで登場した剛力さんは、「宇宙ビジネスはこれからもっと発展しそう。私ももっと勉強していきたい」と宇宙ビジネスに対しての夢と期待を込めた応援メッセージを送っていた。