長嶋茂雄さんやビートルズの存在を知らない若者を見て「アイツらモノを知らないな」などとバカにしていませんか。様々な接客業の経験を活かし、現在は接客販売コンサルタント&トレーナーとして活躍中の坂本りゅういちさんは自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』で、若者の側に知識がないのではなく、「お互いに知らないことがたくさんある」のだと正しく理解し、ビジネスの現場においても重要な「相手にわかるように伝えることの必要性」を説いています。

自分と相手の知らないこと

Twitterでとても気になる話題がありました。あるユーザーさんの投稿によると、電車で高校生たちがこんな会話をしていたそうです。

「ビートルズってバンド知ってる?親父に教えてもらったんだけど、メッチャいいんだわ」

「名前だけなら聞いたことなるなぁ」

「次ライブあったら絶対行きたいわ」

「ふーん。俺も聴こっかな。新譜は出してんの?」

周囲の乗客は一斉に心の中で突っ込んでいたのだとか。

また、先日放送された「水曜日のダウンタウン」では、各界から有名人1,000人を候補として選出し、知名度を測るため、2,000人の街頭アンケートを行なったそうです。その結果、巨人軍で活躍された長嶋茂雄氏の10代での知名度は、たったの33%。40代以上で90%を超えていたものの、長嶋さんを知らない世代がこれだけ増えているという現実がわかりました(ちなみに王貞治氏も、10代の知名度は32%ほど)。

この結果をどう見ますか? 皆様のお客様の世代がどうかはわかりませんが、確実に世の中には知らないお客様が増えています。自分たちが知っていることを、です。ビートルズや長嶋茂雄氏を知らないなんて考えられないことだと思う人もいるでしょうが、世代が変わっていくというのはそういうことです。

しかし、逆に、新しい世代が知っていることを自分たちは知らないということもあります。中学生の間で人気の歌手が誰かなんて、即答できる30代以上の人はそう多くはないでしょう。お互いに知らないことは多いのです。

問題は、そういったお客様に対応できなくなってしまうこと。自分が知っているからと、当たり前のように会話を進めていたらお客様は何のことか全然わかっていなかった。こんな事例は、山ほどあります。そうなると、何を言っているかわからない販売員、お客様のことを考えられない販売員という烙印を押されることになってしまいます。だから、相手に確実に伝わるように言葉は選ぶ必要がありますし、伝え方も考える必要があります。

同じ世代のお客様ならまだしも、自分たちと違う世代の人たちに対して、「わかってるだろう」という前提は、あまりにも危険なんです。お客様だけではなく、スタッフ同士でももちろんそうですよね。新卒入社の新人さんと、20年働いているベテランスタッフとでは、お互いに知らないことだらけです。それに対して、「何でこんなことも知らないんだ!」と激昂していたって、何の解決にもなりません。多分相手も、「そういうアンタだってこんなことも知らないじゃないか」と思っています。

お互いに知らないことはたくさんあると理解して、その上で相手に伝わるように伝えること。それができなければ、接客もマネジメントも決してうまくはいきません。

今日のおさらいです。

自分の中の当たり前を、相手は知らないことなんて大いにあると理解する。

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