エイベックスが11月1日に、商号を変更するとともに、ブランドロゴを一新。以前のロゴが導入された2000年以来、約17年ぶりにリニューアルされた。ロゴをデザインした、デザイン/クリエイティヴ集団「Tomato」の創立メンバーであるジョン・ワーウィッカー氏は、メビウスの輪をイメージしたと語る。

 2004年に「エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社」を設立し、ホールディングス体制へと移行していたが、商号をかつての「エイベックス株式会社」に変更。今回の新ロゴをデザインしたのは、世界的に活動するデザイン/クリエイティヴ集団「Tomato」の創立メンバーであり、日本のデザイン、タイポグラフィにも造詣が深い、ジョン・ワーウィッカー氏。

 また、本年4月から先立って導入が始まっているタグライン「Really! Mad+Pure」に続き、新しいエイベックスのブランド・アイデンティティーが出揃った。

 タグラインは松浦勝人社長を始めとする経営陣の度重なるディスカッションの末に考案されたもので、現在の形に決定するまでに、ジョン・ワーウィッカー氏も携わった。

ジョン・ワーウィッカー氏のポートレイト

 ワーウィッカー氏は「最初に『Mad and Pure』という案を聞いたとき、素晴らしいフレーズだと思った。松浦社長とは初対面だったが、彼がこの言葉に込めようとした意味はよく分かる。エイベックスは大きな会社なのに、アナーキーな精神がなければ生き残るのは難しいと考えている」と今回の考案を振り返る。

 また「それなら、『+』の記号を用いてMadとPureをより強固に結びつけたほうが、メッセージは明確になる。Pureであることを追い求めれば、僕らは自然とMadにたどり着く。その逆も然りだ。そういうコンセプトが固まったとき、自ずと新しいブランドロゴのデザインも決まった」と新ロゴについて語る。

 そして、デザインのコンセプトについて「これはメビウスの輪をイメージしている。Pureな人は同時にMadでもある。互いに表裏一体の関係なんだ。松浦社長は僕に、『二一世紀、ひいては21世紀型の会社にふさわしいロゴを考えてくれ』と言っていた。僕なりに彼の言葉を解釈すると、それは大きな会社に、インディーズのような自由な考え方を投げ込むということだと思う」と話す。

 さらに「テクノロジーの進化によって、クリエイターとユーザーは直接つながるようになり、音楽会社の存在感はどんどん薄くなっている。その変化に対応できる21世紀型の音楽会社になることを目指すなら、ビジネスとしての理屈は横に置き、とことんワクワクできるものを追求しなければならない。要するに、大人であることを忘れて、子どもに戻ろうというわけだ。このロゴには、そんな意味を込めている。エイベックスの象徴である“a”の文字を立体的に、奥行きがあるものにしたんだ。デザインを通して、ブランドの思想は洗練され、言葉で伝えるものから体感するものになる」とロゴについて説明。

 ワーウィッカー氏は、ロゴに合わせてブランドカラーも新たに開発。「ロゴが立体的になった事に合わせて、ブルーもより空間的な奥行きを感じられるものにしたいと思ったんだ。実際に、ブランドカラーに採用されたブルーは、とても気に入っている。思わず手で触りたくなるような、ユニークな色になったと思う」とその色彩について話す。

 また、エイベックスは来年4月に30周年を迎える。ブランドロゴも一新し、様々な周年施策を打ち出すことも予定しているという。