がんとの向き合い方は、人それぞれ(写真はイメージ)

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女優の古村比呂さん(51)が、子宮頸がんの手術から5年目で医師から再発を告げられた。

「まさか」の結果に落ち込んだ。抗がん剤や放射線での治療は、副作用がつらい。だが心の中は、5年前のがん告知時と比べて向き合い方が全く違っていたという。

「闘うという気持ちは全くなかった」

古村さんにがん再発が突き付けられたのは、連続ドラマ「トットちゃん!」(テレビ朝日系)への出演依頼が届いた後の2017年3月。30年前、NHK連続テレビ小説で黒柳徹子さんの母役を演じ、今回は黒柳さんの祖母役で、大いに張り切っていたときの悲報だった。

しかも告知は、手術からちょうど5年目での定期検診の席。ここで異常がなければ、ひとまず病状が収まったといえる「寛解」になるはずだった。ところが現実は、全摘出した子宮の周りにある骨盤内のリンパ節4か所に、がんが見つかったと、2017年10月27日放送「爆報!THEフライデー」(TBS系)が伝えている。

古村さん自身がブログで再発を明かしたのは、9月25日だ。もちろん治療は必要。ただし女優として、ドラマにはどうしても出演したい。そこで、ブログでは当時の心境をこう書いている。

「あるがまま〜がんを受け入れ、がんと歩む〜」

11月1日放送の「徹子の部屋」(テレビ朝日系)で古村さんは、黒柳さんとこんなやり取りをした。

黒柳「5年前と比べて、がんへの向き合い方は変わりました?」
古村「変わりました。5年前は『よし、闘っていくぞ』と拳をあげるような気持ちが強かったのですが、今回再発したときは、がんと共存していくような、『がん細胞さん、よろしくね』という......闘うという気持ちは全くなかったんです」

抗がん剤や放射線を使った治療は、相当つらかったようだ。それでも、7月には「腫瘍マーカーが正常値となり今はとても元気になりました」。

「闘病」ではなく「治療」と言う

末期の腎臓がんと診断されながら、手術から5年後に寛解となった俳優の小西博之さん(58)も、がんを受け入れるという考え方の持ち主だ。2017年9月23日付「プレジデントオンライン」のインタビューで、「がんになった人、大病を宣告された人に僕が言いたいのは、『闘わなくていいよ』ということと、『思いっきり泣いてね』ということです。これは僕自身の経験からも断言したいことですね」と話している。「闘病」ではなく、「治るものを治していくというイメージ」がある「治療」という言葉を進んで使っている。

小西さんにとって芸能界の「師匠」萩本欽一さんの、次の言葉が大きな影響を与えたようだ。「人生は50対50。幸せも不幸せも同じようにくるんだよ。でも悪いことも受け入れるんだよ。そうすればいつか必ず良いほうに転じるからね」

がんとの向き合い方は、人それぞれだ。保険会社アフラックのウェブサイトに掲載されている「がんと生きるコツ600選」には、がんと闘うという人のコメントも多く紹介されている。例えば「『負けるか!』って大声で叫ぶ」「勝ってやるという気持ちを持つ」「『たいしたことではない』を口癖にする」といったものだ。

一方で「受け入れ派」も少なくない。「自分の体の一部であり付き合っていくしかない」「頑張ることなく楽しく生きる」「特別な病気じゃないんだと認識する」。

それぞれのスタイルで、がん治療に努めているのだ。