新型日産リーフ(写真: 日産自動車の発表資料より)

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 日産・新型リーフは、狙いは通常の日常的使用に耐えるセダンのようだが、電池性能からは「タウンカー」としての性能しかないというのが本当のところのようだ。充電が便利になればかなり実用的になるが、30分以上かかる急速充電では、現在のガソリン車のようには使えず、用途と使用法が限られるようだ。

【前回は】【日産、新型「リーフ」(中)】実像はタウンカーか?乗ってみた

 安全性の仕様から見ると申し分のないレベルなのだが、電池の耐久性、航続距離などが足りず、発進加速の良さは必要以上であり、リダクションギアを多段化することが必要なようだ。現在の1段2段等ではなく4段5段等を取りそろえると、今のガソリン車並みの使い勝手となる。

 EVと言えば、エンジンとミッションが省かれ、部品点数が激減されると言われていた。しかし、新型リーフでは内装や外装品が凝り過ぎているため、EVのタウンカーとしての性能が成り立っていないようだ。ゴルフ場の電動カートのように、内外装を省き、用途を限った安いタウンカーがあれば、新たな市場となるかもしれない。2〜30万円のEVタウンカーが中国などアジアでは新規の市場となるのであろう。EVの部品点数の少ない特性を生かし、短い航続距離であれば、安いタウンカーは新規の市場となりえるだろう。もちろん衝突安全性を考慮して、2台目の車と割り切った新商品を考えることもタイムリーなのであろう。

 直線を基本とした生活道路を、新型リーフで流してみると、操作は極めて簡単で1ぺタルでの操作の範囲ならば、快適極まりないと感じる。

 話題の「eペダル」(1ペダル)操作は、カタログや営業マンが説明する「回生ブレーキだけで停止する」ことはさすがに無理で、速度が落ちてきたときには通常の油圧ブレーキがかかり、0.2Gの減速が保たれる。これはHVの「協調ブレーキ」と呼ばれるシステムで、違うところはアクセルペダルを放すと自動的に0.2Gの減速が平均してかかるところだ。トヨタのHVなどでは、エンジンブレーキに相当する程度に減速がかかり、これまでの運転感覚と違和感がないように作られている。

 新型リーフでは、油圧ブレーキが踏まれないときでも、アクセルペダルを話すと0.2Gの減速がかかる仕組みだ。これは慣れると快適かもしれない。トヨタは現在のガソリン車の操縦感覚に近付けることを狙っており、回生ブレーキをエンジンブレーキのように感じるように、つまり違和感のないように作っている。しかしリーフでは、それを自動的に0.2Gの通常に近い油圧ブレーキが踏まれたように作動するだけであって、やはり「協調ブレーキ」だ。

 新型リーフは、現在のリチウム電池の性能でも実用に困ることはないが、やはりガソリン車と比べてしまうと、電池の性能がもう一段改善されれば普及が進むことと思う。全固体リチウム電池など複数の電池開発が進んでいるようだ。もう数年で電池はさらに改善されるはずで、購入するのはそれまで待つのか、あるいは用途をタウンカーと限定して購入するのか、覚悟が必要であろう。