ドコモが発売する2画面スマホ「M Z-01K」が創り出す可能性とは?

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NTTドコモはちょっと変わった2画面スマートフォン「M Z-01K」を2018年1月以降に発売する。

Mは一見普通の約5.2インチFHD(1080×1920ドット)スマートフォンだが、背面にも同じ解像度のディスプレイを搭載しており、この背面を開くと約6.8インチの大画面スマートフォンに変身する。

約6.8となるものの、画面は正方形に近い2160×1920ドットであるためスマートフォンで見ていたコンテンツが大きく見えるというよりは、広く見えると解釈した方が良い。

例えば、
・グーグルマップに表示されているエリアが広く見えて便利に使える
・ブラウザのPCサイト表示において横画面表示では上下が狭くて読みづらかったものが倍の広さになって読みやすくなる
など、既存の表示を拡張してくれるというものだ。

2画面を使用した機能はこのほかに、OS標準のマルチウィンドウ機能が利用できる。
2つの画面それぞれに2つのアプリを同時に起動することもできる。

従来の1画面スマートフォンでは、画面を2分割するため、アプリの表示は小さくなっていたが、Mならば独立した2つのアプリが、それぞれ1画面で表示されて動作するため普通のアプリとして快適に使うことができる。

こうした使い方のほかに、たとえば、
・ホーム画面のGoogle検索ウィジェットに検索キーワードを入力する
・検索結果から目的の項目をタップすると、反対側の画面に表示される
といったこともできる。
使うユーザーは、画面の遷移がなく、思考が中断されずに次々検索することができるというわけだ。



さらに、同じ画面を表示するミラー機能では、Mを山折りにしてテーブルに置いたスタイルにすれば両面で同じ映像コンテンツを楽しめる。

こうした画面表示の切り替えと、ヒンジによって開くギミックが、Mを楽しく使うための要素だ。

実は、開いた状態では、「縦もち」「横持ち」で使い勝手が異なる。
縦もちした状態では画面を開けば、
中央のベゼルを挟んで2画面となる。そしてマルチウィンドウ表示で2つのスマートフォンを使用するような操作ができる。

今度は90°傾けて横持ちするとどうだろう。
中央のベゼルを中心に上下に二画面となる。
ブラウザやオフィスアプリなどで「QWERTY」キーボードを下画面に表示し、上画面ではキーボードに邪魔されることなく入力に集中することもできる。

面白いのは、カメラの扱いだ。
カメラは約2030万画素のイメージセンサーを搭載している。
Mでは、インカメラ・アウトカメラという分け方が存在しないのだ。
・閉じた状態でカメラアプリを起動すれば、セルフィー撮影に最適なインカメラとなる
・背面液晶に表示を切り替えればごく普通のカメラとして利用できるアウトカメラとなる。

つまりインカメラもアウトカメラも同じものを使用するため高画質で静止画や動画を撮影して楽しむことができる。

さらに、Mのカメラの楽しみはこれだけではない。
画面の角度が自由に変更できるため、カメラを正面に向けたまま背面液晶を水平にすれば、デジタルカメラのようなローポジション撮影もできるのだ。
たとえば、
子どもの動画を撮影する際など目線に近い位置にカメラをセットしても疲れずに撮影が可能だ。

さらに山折りにした状態であれば、
カメラに角度をつけた状態で固定できる、
このためセルフタイマー撮影や長時間の動画撮影も難なくこなせるのだ。
また、縦置きでも固定することも可能であるため、スタンドや三脚などを使用せずにMだけで様々な撮影に対応することができる。

スマートフォンに2画面は必要か?
といった問いは、このMというスマートフォンを評価するには適切ではない。

Mというスマートフォンは、2画面とヒンジによるギミックを利用することで、我々に新しいスマートフォンの使い方を提案してくれているからだ。


執筆  mi2_303