1日放送の「戦え!スポーツ内閣」(毎日放送)で、監督として中日ドラゴンズ黄金期を築いた落合博満氏が、賛否両論を巻き起こした日本シリーズでの「消えた完全試合」の真相を明かした。

番組にはゲストに落合氏が登場し、生放送でトークを繰り広げた。その中で話題は2007年の日本シリーズでの「消えた完全試合」に及んだ。2007年の日本シリーズに進出した中日は北海道日本ハムファイターズと対戦。シリーズ第5戦で巻き起こったのが「消えた完全試合」だった。

この試合、先発の山井大介が8回裏までひとりのランナーも許さない快投を見せていた。ところが、史上初の日本シリーズでの完全試合が見えてきた9回、落合氏は山井から抑えの岩瀬仁紀にスイッチ。結果的に中日は1対0で勝利し、53年ぶりの日本一になるとともに継投による完全試合を達成したのだった。

しかし、完全試合の可能性があった山井を降ろした落合氏の采配には、当時マスコミやファンの間で物議を醸したという。

番組では落合がこの采配の真相を生解説した。落合氏は山井について「年に1回、とてつもないピッチングをする」ものの、身体に変調をきたすと登板できなくなるのだと説明。この日の試合では、山井が試合中盤でマメを潰れてしまっていた、と明かした。

しかし、ベンチに戻ってきた山井に、森繁和バッテリーチーフコーチ(当時)が声をかけたところ、「代わります」という返事が返ってきたという。

落合氏は「本人が『代わる』って言ったものを、『行け』とは言えないんです」と、監督としての心境を明かす。また山井本人の心境について「普段だったら、4回でもう止めてるはず」といい、大事な試合だけに「他の中継ぎピッチャーに迷惑をかけたくない」という思いで8回を投げぬき、岩瀬に託したのが「消えた完全試合」の真相だという。

落合氏が明かした真相には、司会の武井壮も「うわっ、そうだったの?」と驚き、ブラックマヨネーズ・小杉竜一も「全然(真相が)伝わってない!」と知られざる真相に唖然としていた。

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