今年の酉の市は11月6、18、30日に行われます。
行われる場所だけではなく、その由来やトリビア、楽しみ方などもご紹介します。
晩秋のお祭りでもある酉の市にぜひ足を運んでみてください。


そもそも酉の市って何?

酉の市は11月の酉の日に、日本各地の大鳥神社、大鷲神社、鷲神社(全て「おおとりじんじゃ」と読みます)で行われる年中行事です。にぎやかな市が立つことから『酉の市』と呼ばれ、新年の開運招福や商売繁盛を願うお祭りとして親しまれています。また、最初の酉の日から数えて「一の酉」「二の酉」と呼びます。今年の11月は酉の日が3回あるので「三の酉」まであります。
・酉の市の始まりは?
江戸時代から続くといわれる酉の市。その始まりは仏教と神道では異なっています。一つには、現在の東京都足立区にある大鷲神社とされています。近隣では養鶏や農耕が盛んで、農民が秋の収穫を祝って鶏を奉納したことに始まるとされ、集まった鶏は奉納後に浅草浅草寺の境内で放っていたそうです。また仏教(浅草酉の寺・長國寺)の解説では、鷲妙見大菩薩の開帳日に立った市を酉の市の起源とするとされています。
・なぜ鷲?
浅草の大鷲神社社伝によると、天照大御神(アマテラスオオミカミ)が天之岩戸に隠れてしまい、天宇受売命(アメノウズメ、アマノウズメ)が岩戸の前で舞を踊って天之岩戸を開いた時に、弦(ゲン)という楽器を司った神様の、その弦の先に鷲がとまりました。神様達は世を明るくすることを現した鳥だと喜び、これ以後、この神様は鷲の一字を入れて鷲大明神、天日鷲命(アメノヒワシノミコト)と称される様になりました。天日鷲命は開運、殖産、商賣繁昌にご利益の高い神様として祀られているそうです。また日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が鷲神社に戦勝のお礼参りをしたのが11月の酉の日。その時に社前の松に武具の熊手を立て掛けたことから、大酉祭を行い、熊手を縁起物とするとしているそうです。
・三の酉のある年は火事が多い?
宵に鳴かぬ鶏が鳴くと火事が出る、という俗信から来ているそうです。三の酉の頃には寒さも増してきて火を扱うことが増えることから、火に対する戒めとして言われているようです。今年は三の酉までありますから、火の元は充分お気をつけくださいね。


酉の市を楽しもう!

露店や屋台などが立ち並び、活気があってワクワクしてしまうお祭り。「酉の市だからこそ」の神事やお土産などをいくつか取り上げてみました。社寺への参拝もお忘れなく。社寺でいただけるお神酒や甘酒は、お清めだけでなく体も温まりホッとします。夜にはだいぶ冷え込んできます。参拝のために並んだり、のんびり歩くにも、ストールや厚めの上着などの防寒対策をして行ってくださいね。
『神楽(カグラ)』
祭場に神様を呼び、音楽や歌舞を奉納する神事芸能の一つです。邪気を払い、福運を貰って新しい年を迎えられるように、と祈りを込められた舞いが披露されます。

『頭の芋(トウノイモ)』
頭の芋は頭(カシラ)になって出世する、芋は子芋を数多く付ける事から子宝に恵まれるとされています。
『黄金餅(コガネモチ)』
お金持ちになれるといわれています。
『切り山椒』本格的な寒さを迎えるこの時期、これを食べれば風邪を引かないといわれています。新年のお菓子とされていて紅白のものが多く、和菓子では極上品で求肥菓子の部類に入ります。東京・浅草の梅林堂では、酉の市にだけ切り山椒を売り出したりもします。

郷土の和菓子でもある、切り山椒