連続テレビ小説「わろてんか」で、伊能栞を演じる高橋一生/(C)NHK

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10月30日より、第5週を放送中の連続テレビ小説「わろてんか」(毎週月〜土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)。ヒロイン・てん(葵わかな)の奮闘もむなしく、藤吉(松坂桃李)の失態により北村屋が家と土地を担保にしたまま莫大な借金を抱えるという、厳しい展開が続いている。

【写真を見る】てん(葵わかな)を見詰める伊能(高橋一生)は涙目に…?/(C)NHK

そんな中、11月2日(木)放送の第28回で、10月20日のオンエア以来、11回ぶりに高橋一生演じる伊能が登場した。

初登場時からその“王子様”っぷりが話題になっていた伊能。今回も、窮地に陥ったてんをじっと見詰めてつい本音を漏らすなど、作品に甘くも切ない色を添えていた。

伊能は当初、てんの結婚相手となるはずだった。だが、てんの藤吉への恋心を知って自ら身を引き、夫婦とは後にビジネスの面で親交を深めることとなる。

そんな伊能を演じる、高橋一生のインタビューを紹介する。

■ いよいよレギュラーで“朝ドラ”か!

──出演が決まった時のお気持ちは?

僕は若いころ、“朝ドラ”のオーディションを受けていたんです。その後、「おひさま」(2011年)に出演したのですが、その時は1週だけの登場で、ゲスト的な立ち位置でした。なので、今回は「いよいよレギュラーで朝ドラか!」という感じです。

──伊能をどんな役だと捉えていますか?

一見完璧に見える男を演じることは、とても楽しいです。完璧な人間なんていないわけで、誰しもどこか滑稽であったり情けないところがある。この伊能栞という人間も、完全無欠に見えて実はもろさのある男です。

時代を先取りした洋装をよろいのように着こなして、インテリジェンスのかたまりのように見えるけれど、一度誰かに心を許してしまうと、無意識のうちにダメなところを見せてしまう。その複雑な階層が見え隠れするように、演じたいと考えています。

■ 伊能と藤吉は、実は同じラインの人

──松坂桃李さん演じる藤吉とは、対照的に描かれていますよね。

そうですね。でも、藤吉と伊能は真逆に見えて、実は同じラインの人間なんだと思います。

おてんさんのことを大切に思うライバルのような関係でありながら、“エンターテインメントの世界でお客さんを幸せにしたい”と思う同志のようであり、困っていれば手助けしたいという友情もあったりする。置かれた境遇や性格は違うけれど、純粋さは一緒だと思いますね。

それから、男同士、殴り合って心を通わせる…というような気質がお互いにあって、そこも面白いです。「結局、それで仲良くなっちゃうんだ」といった感じで(笑)。

■ 登場人物の魅力、共演者陣の魅力

──松坂さん、濱田(岳)さんとは、大河ドラマ「軍師官兵衛」(2014年)で共演されていますが。

見知った方がいるので、すっと現場に入らせてもらっているんです。周りから大阪の言葉が聞こえてくると、「あぁ、ここは大阪なんだ」と実感しますが(笑)。

松坂さんが演じる藤吉には、まったく悪意のない純粋さを感じます。伊能は、自分とはかけ離れた藤吉の明るさが好きなんでしょうね

濱田さんが演じる風太は、心の動きが分かりやすくて、おてんさんをしゃにむに支えている姿に面白みを感じます。自分とは違う感覚を持っている人に、伊能はとても興味が湧くんだと思います。

──葵わかなさんとの共演は、いかがですか?

葵さんとは初めての共演なのですが、彼女はただ快活なヒロイン像を表現するだけじゃなく、しっかりと「人間」を演じている印象があります。

笑う時はよく笑うし、苦しい時は苦しいと表現する。おてんさんの内面にある「心」がお芝居に出てくるので、とても魅力的だなと感じています。

■ 幸せな展開に期待!

──最後に、視聴者・読者の方へメッセージをお願いします。

伊能栞という男がこれからどう描かれていくのか、おてんさんへの感情はどう動いていくのか、僕自身も気になることがたくさんあります。

伊能にはある境遇ゆえのコンプレックスがあるのですが、彼は決してそこにくすぶっているわけではなく、「笑い」を自ら求めるバイタリティーを持った人間です。自分がワクワクできるものを求め、それをいかにエンターテインメントとして日本に根付かせていくのか、楽しみにしていただきたいです。

「わろてんか」は、たくさんの人々が「笑い」を共有して、みんなが幸せになっていく物語だろうと思います。そこに参加させていただいている僕自身も、その幸せな行く末を期待したいです。