北朝鮮の核実験場で、大規模な崩落事故が起き多数の死者が発生したという報道について、韓国政府は1日、「確認されていない」との立場を示した。一方で、核実験周辺出身の脱北者に対して、放射線被曝の検査を進めていることを明らかにした。

テレビ朝日は30日、北朝鮮消息筋の話を引用して、咸鏡北道(ハムギョンブクト)吉州(キルチュ)郡豊渓里(プンゲリ)の核実験場の地下坑道工事中に崩落事故が起き、作業員と救助要員合わせて200人余りが死亡したと報じた。

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「多くが癌など患う」

また、放射能漏れについては米ジョンズ・ホプキンス大学の北朝鮮分析サイト「38ノース」が以前から指摘していた。

この報道について、韓国統一省のペク・テヒョン報道官は1日の記者会見で、「確認できない」と述べる一方で、現在、豊渓里(プンゲリ)出身の脱北者を対象に放射線被曝の調査を行っており、年末に結果が出ると明らかにした。

対象者は30人で、北朝鮮が1回目の核実験を行った2006年以降に脱北し、韓国に入国した脱北者だ。

韓国の洪容杓前統一相は昨年8月、カザフスタンで開催された国際会議で「核実験場から30キロしか離れていない村出身の脱北者によると、地域住民の多くが癌、心臓病、感覚異常、麻痺などの疾患を抱えている」と述べた上で、この地域出身の脱北者を対象に、健康調査を行う方針を示していた。

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