日本の新幹線が世界初の高速鉄道であることは広く知られている。近年、日本は成長戦略の一環としてインフラ輸出を推進しており、新幹線の輸出も積極的に行われているが、その際に中国高速鉄道と受注を争うケースが増えている。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本の新幹線が世界初の高速鉄道であることは広く知られている。近年、日本は成長戦略の一環としてインフラ輸出を推進しており、新幹線の輸出も積極的に行われているが、その際に中国高速鉄道と受注を争うケースが増えている。

 中国高速鉄道に新幹線の技術が導入されていることは周知のとおりであり、その知的財産権をめぐって議論は存在するものの、中国が高速鉄道産業において極めて短期間で技術力を急激に高めたことは事実だ。

 中国メディアの今日頭条は31日、中国は高速鉄道については高い技術を獲得し、世界をリードする国になったと主張する一方、なぜ自動車産業ではいつまで経っても他国に追いつくことができないのかと疑問を投げかける記事を掲載した。

 記事は、中国は日本などに比べて高速鉄道産業への参入は非常に遅かったが、近年は各国に高速鉄道を輸出するほどにまで競争力を高めることができ、1つの産業として大きな成功を収めることができたと指摘。一方、中国自動車市場は外資メーカーに市場を奪われ、技術や競争力という点でめぼしい成果をあげることができていないと指摘した。

 理由として記事は、高速鉄道産業と自動車産業の「成果」に大きな差が生じた背後には、国の戦略の違いがあり、高速鉄道産業は市場を海外メーカーに開放するのではなく、技術を海外から購入し、技術を消化・吸収ののちに自ら掌握したと指摘。また、ヒトやカネといった資源を政府主導で投入したことで、中国は高速鉄道の競争力を確立させることに成功したと考察した。

 一方、自動車産業では国が主導せず、外資に市場を開放したことが戦略的な間違いで、中国の各メーカーが競合関係になったうえ、各メーカーは外資に依存することで生産台数しか注目しなくなったと分析。自動車の基幹技術の掌握に努力することもなく、生産台数と販売台数こそ世界一となったものの、戦略ミスによって世界最大の市場は各国のメーカーに奪われてしまったと嘆いている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)