マンション修繕積立金を搾取するコンサルタントや工事業者が増えているという現状が、先日放送のNHK「クローズアップ現代+」で特集されました。しかし、放送を観て「ではどうすれば?」と感じた方も多かったのではないでしょうか。そんな疑問に答えるべく、無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』の著者でマンション管理士の廣田信子さんが今回、「適切なコンサルタントの選び方」を紹介しています。

「クローズアップ現代+」を見て悩みを深めた管理組合へ

こんにちは! 廣田信子です。

10月19日、NHKの「クローズアップ現代+」で、「追跡!マンション修繕工事の闇 狙われるあなたの積立金」が放映されました。テレビの影響力はよくも悪くも大きいので、修繕積立金がコンサルタント等や工事業者に不適切に搾取される実態があることが、かなり広く一般の知るところになったのかもしれませんが…、その後の反応はというと、実際に大規模修繕工事を検討中の管理組合からあれでは、じゃあ、どうしたらよいかわからない…という声が多く聞こえてきます。管理組合がかえって迷うような、ちょっと乱暴な「要注意ポイント」も放映されていましたから…。

この問題は、私のブログでも、6月20日から連続で書いています。

● 修繕工事が危ない。マンションを狙う悪質コンサルの悪どい手口

また、先日は、この問題が表に出るきっかけをつくられたmarta(一般社団法人マンションリフォーム技術協会)の柴田会長に、マンションコミュニティ研究会で「設計コンサルタントの選び方」についてお話いただきました。

● 設計コンサルタントの選び方〜不適切コンサル問題を乗り越え、大規模修繕工事を適切に行うために〜

関心の高さから、会場は満席でした。濃い内容で、「たいへん参考になりました」と大規模修繕工事を控えている参加者からのコメントが寄せられました。

放送を見て、やみくもに疑心暗鬼に陥ったり、不安を感じるのでは、かえってマイナスですので、柴田先生が話されたことを中心に、適切なコンサルタントを選ぶための判断基準になると考えられる項目をまとめておきます(あくまで、ひとつの目安ですが…)。

独立した専業の設計事務所であるか?

工事業者や管理会社等と全く関係がなく独立していることが重要。マンションの維持保全を主業務としているか?

新築の設計が主業務のところは維持保全にくわしくないので要注意。代表者は一級建築士か?

設計事務所は個人の人格と技量により成立するので、代表者が誰かは重要。主要業務を行うのは資格を有する社員か?

資格のない社員や外部委託の有資格者が説明会や工事監理を行うことがないか要注意。担当者の経験・実績が豊富か?

実際に実務を行う担当者自身に、責任ある立場で業務を行ってきた経験・実績・能力が十分にあることが重要。社内にどれだけ人がいようが、担当者以外はこのマンションには関係ない。リピーターの実績が多いか?

再依頼の管理組合の多さは、よい実績を残してきた証拠。誠実に仕事をしている証でもある。担当者の個人的人柄は?

担当者の個人的な人格が管理組合と相性がいいことも重要。コミュニケーションが円滑なことは成否のポイント。

コンサルタント事務所の代表者と実際に担当してくれる技術者の実績や技量はもちろん、仕事に臨む姿勢や人柄をしっかり見極めるということにつきるのだと思います。コンサルの選定を専門家に依頼するケースも増えています。専門家が質問することで相手の技量や姿勢を見きわめることができますから。

コンサルを選定し、契約して仕事を開始してから、疑問点が噴出して、相談に駆け込まれるケースが少なくありません。そうならないように、自分たちの選定基準を持って、コンサルタント選びこそ、大規模修繕工事成功のポイントだと思って、真剣に取り組んで頂くことを願います。

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