通信機器・サービスの国内市場、ビジネスチャットやLPWAが大きく拡大へ

写真拡大

 富士キメラ総研は10月30日、IoTに適した無線技術であるLPWA(Low Power Wide Area)や移動体キャリアによる5G回線など、多様化する国内の通信機器・通信サービスの市場調査結果を発表した。

【こちらも】トヨタとNTT、5G通信技術で提携 自動運転にも活用か

 注目市場は以下の通りである。

■ビジネスチャットサービス

 17年の市場は16年度比3.5倍の60億円、21年には130億円と予測している。スマートフォンが普及し、個人向けチャットサービスの浸透とともに法人向けチャットサービスも拡大傾向にある。

 法人向けは業務情報を取り扱うことから、暗号化やログといったセキュリティ面やユーザー権限など管理面を強化されたサービスが登場している。社内メールの代替としての需要が増加していることから、今後も拡大していくと見られている。

■LPWAサービス

 17年の市場は僅少、21年度には140億円と予測している。LPWAとは、低消費電力で広いエリアをカバーする無線ネットワーク。従来のインターネット通信と異なり、1つ1つのデータは小さいものの、低コストと広域通信の面で優れている。

 機器に組み込まれたセンサーにより小さいデータを招集するなど、IoT向けのネットワークとして適していることから、需要が増加傾向にあるという。17年度はまだトライアルの段階であるが、18年度以降には本格的に商用化がされると見込まれ、今後の拡大が期待されている。

 その他、通信機器の市場としては、会議関連製品がマルチワークやリモートワークなどの増加により拡大が見込まれている。市場の大半を占める移動体通信端末は、スマートフォンの一巡や買い替えサイクル長期化により、一旦縮小するが、20年以降には5G導入によりスマートフォンなどの需要増が期待できることから拡大に転じると予測している。

 通信サービス市場におけるIoT向け需要は、携帯電話サービス、MVNOサービスが市場を牽引。携帯電話サービスは通信モジュールが幅広い機器に組み込まれ、なかでも車載機器用途において業務・一般車両向けに需要が増加すると予測されている。MVNOサービスは、監視カメラ、バスやトラックという業務用車両の運行管理や太陽光発電システムなどエネルギー関連機器の状態監視に利用されているという。今後はLPWAサービスが本格化することから、市場はさらに拡大すると見られている。