1日、慰安婦資料の世界記憶遺産への登録が見送られたことをめぐり、韓国メディアが「国連教育科学文化機関は審査の過程で、その内容すら公開しなかった」と主張し、審査過程の不透明さを指摘した。写真は韓国の慰安婦歴史館。

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2017年11月1日、慰安婦資料の世界記憶遺産への登録が見送られたことをめぐり、韓国・イーデイリーが「国連教育科学文化機関(ユネスコ)は審査の過程で、その内容すら公開しなかった」と主張し、審査過程の不透明さを指摘した。

イーデイリーによると、ユネスコは世界記憶遺産の候補だった「慰安婦記録物」と「慰安婦と日本軍軍律に関する記録」をホームページに登録していない。ユネスコが特定の候補案の内容を公開しなかったのは、世界記憶遺産の運営を始めた1993年以降、初めてのことという。韓国の政府や市民団体はこれを不透明な審査過程の例として挙げ、「内情を隠すためではないか」と疑いの声を強めている。

これに対し、ユネスコは「ホームページの容量不足と担当者の不在により全ての資料を掲載できなかった」と説明した。しかし、ユネスコ韓国委員会と韓国文化財庁は「資料を公開するよう何度も要求したが、ユネスコは一貫して沈黙を守り、結局は受け入れられなかった」と明らかにし、「容量の問題は技術的に解決が難しくない。(ユネスコが)何かを隠そうとしているようだ」と指摘しているという。

さらに、イーデイリーはユネスコが3月31日までだった登録申請の締め切りを3月に入って突然、2カ月延ばしたことも問題視している。その間に日本と米国の市民団体は韓国の資料に反発する資料「慰安婦と日本軍軍律に関する記録」の登録申請を行った。これについて、国家連帯委員会は「ユネスコが日本の市民団体に対抗資料を作る時間的余裕を与えるため、締め切りを延長したとみている」と明らかにした。

「慰安婦記録物」は韓国や中国、日本など8カ国の14の市民団体が提出した資料で、「第二次世界大戦で日本軍が慰安婦を強制動員した」などの内容が含まれている。これに対し、日本の市民団体らは「強制性はなかった」と主張する内容の「慰安婦と日本軍軍律に関する記録」を提出した。ユネスコはこれらを審査し、話し合いのために「登録見送り」を勧告した。ユネスコの判断に関し、韓国では「日本という“金づる”を意識した」と主張する声も出ている。日本はユネスコ予算の分担金の約10%を占めている。

世界記憶遺産への登録の可否を審査する国際諮問委員会は2年ごとに開かれており、今回の「慰安婦記録物」の登録可否は2019年に再び議論されるとみられている。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「ユネスコではなく“カネ”スコだ」「金で真実を覆い隠すなんてひどい」「ユネスコも結局は金を稼ぐために就職した人たちが働く団体だ。各国を争わせて金を稼ぐ団体」などユネスコに対する厳しいコメントが寄せられている。

中には「米国が脱退したのもうなずける」「トランプ大統領は賢明だった」「ユネスコは腐ってしまった。韓国も脱退しよう」などユネスコからの脱退を求める声や、「中国と協力して世界文化遺産管理機関を新たにつくって日本を仲間外れにしよう」「米国と慰安婦被害国を集めて新たな団体を立ち上げるのはどう?成功したら文在寅(ムン・ジェイン)大統領の能力を認める」と提案する声もみられた。

そのほか、「旅行は日本ではなく東南アジアに!」「今日から日本製品不買運動を始める」など日本に批判的な声や、「不可逆的だって?朴槿恵(パク・クネ前大統領)は反省するべき」「全ての原因は無能な韓国政府にある」など日韓慰安婦合意を結んだ前政府の責任を追及する声も上がっている。(翻訳・編集/堂本)