人間に飼育されるまでは「犬種」で分類される犬ですが、一度家族に迎えいれてしまえば愛犬には名前を与えるため、犬種名で呼ぶことはなくなりますよね。飼い主さんが愛犬に名づける時にはさまざまな思いが込められていると思います。

長い歴史を人間と歩んできた犬には、そんな個体ごとの名前と同じように、その犬種名にも由来があります。どういった由来があるのかを知ることで、その犬種の成り立ちや歴史を垣間見ることもできるのです。

今回はそんな犬種名の由来についてご紹介します。

犬種名の付け方

もともと人間と暮らす中でもさまざまな役割を与えられてきた犬。その役割を全うさせるために、人間によって改良が加えられてきたことはご存知だと思います。そんな中で人間が名づけた犬種名にもさまざまな意味があります。名前の由来を大まかに分けると、以下のような種類に分けることができそうです。

犬の見た目や声などの「特徴」が由来犬が「住んでいた場所の名前」が由来犬の「役割」が由来

見た目や声などの「特徴」が由来となった犬種

柴犬

飼い主への忠誠心が高く、番犬としても頼りになる「柴犬」。「シバ」とは日本の古語で「小さい」という意味だそうです。日本犬の中で一番小さな体を持つため柴犬と名づけられたといわれています。

パピヨン

その明るい性格と見た目の華麗さからも人気の「パピヨン」。「パピヨン(Papillon)」とはフランス語で「蝶」という意味を持ちます。蝶のような大きな立ち耳が由来だそうです。
なお、初期のパピヨンは尻尾に特徴があったため「リス」の意味を持つ「スカーレル・ドッグ」などと呼ばれていたのだそう。

パグ

がっしりとした体つきながら、遊び好きで愛らしい性格の「パグ」。名前の由来は諸説あり、ラテン語で「握りこぶし」の意味を持つ「パグナス(pugnus)」や、「パグモンキー」と呼ばれるしし鼻の猿に似ていることが由来したともいわれています。また、パグ以外の名前として、オランダではおどけた犬の意味を持つ「モプスホンド」、ドイツではしかめっ面の意味を持つ「モプス」など、さまざまな名前で呼ばれていたそうです。

ボルゾイ

ロシアにおいて狼猟に用いられていた「ボルゾイ」。その気品あふれる姿は海外王室でも愛されています。そんなボルゾイはロシア語で「俊敏、機敏」という意味を持ち、まさにボルゾイの特徴に由来しています。

シベリアンハスキー

オオカミ似た神秘的な魅力を持つ「シベリアンハスキー」。元々はシベリアで猟犬やソリを引く役割を担っていました。名前の「シベリアン」については土地に由来していますが、「ハスキー」の部分については、その遠吠えが枯れていることから「枯れている」という意味を持つ「ハスキー」に由来しているといわれています。

スピッツ

フワフワとした真っ白な長毛を持つ「スピッツ」。まるで火が付いたように吠えることがあるため、その名前はロシア語で「火」を表す「スピッチ」に由来しているといわれています。

「住んでいた場所の名前」が由来

グレート・ピレニーズ

白くフサフサの毛と大きな体が優雅な「グレート・ピレニーズ」。古くからヨーロッパの山岳にて牧羊犬や番犬としての役割を担っていました。そんなグレート・ピレニーズはフランスとスペインの国境である「ピレネー山脈」に由来するといわれています。

チワワ

世界で公認されている犬種の中でも最も小さな体を持つ「チワワ」。小さいからだながらもその勇敢さで知られています。そんなチワワの名前は原産地であるメキシコの「チワワ市」に由来しているのだそう。

犬の「役割」が由来

チャウ・チャウ

「チャウ・チャウ」はもともと中国でソリを引く犬としての役割がありました。中国語でソリのことを「チャウ」と呼ぶことがその名前の由来なのだそうです。

ダックスフンド

短い脚に長い体がなんとも愛らしい「ダックスフンド」。元は「アナグマ猟」を行う猟犬としての役割を担っていました。「ダックス(Dachs)」とはドイツ語で「アナグマ」のことを意味します。そのアナグマを「追う(hund)」犬として、ダックスフンドと名づけられました。

ラブラドール・レトリーバー

賢い中にもお茶目さと人懐っこさが人気の「ラブラドール・レトリーバー」。ラブラドール・レトリーバーは鳥猟犬として、撃ち落とされた獲物を「回収(retrieve)」する役割を担っていました。また、カナダにある「ラブラドール半島」に渡ったことで、この名前になったといわれています。

まとめ

犬種名にも様々な由来があることが分かりました。犬種名の由来を知ることは、その犬種が歩んできた歴史を知ることにも繋がります。現在、世界の犬の種類は800種にも上るといわれています。気になった犬種がいる場合は、その名前の由来を調べてみるのもおもしろいかもしれませんね。