いや〜、もう11月ですよ。

周囲でも「え、ということは、今年ももう終わりってこと!?」「この前まで8月だったのに……」と、ザワザワしはじめています。

出版社の月刊誌チームはすでに1月号の佳境だし、テレビ局系は年末年始の特番収録がスタート、Suits WOMAN含め、毎日更新しているWEBメディアは、お正月休みの調整が視野に入ってきます。「ウソでしょ」「マジか……」「どうすんの?」と心が騒めく11月1日です。

「本気で婚活やってたのに、今年も結婚しないまま終わっちゃいますよ!」と逆切れしている独身アラサーもいますが、冷静に考えれば、まだ11月。2017年はあと2か月まるまる残っていますし、筆者の隣で「終わりじゃないですよ!クリスマスまでに結婚を視野に入れられる彼氏を見つけて結婚しますよ!」と意気込んでいる独身アラサー(越え)もおりますから、ため息ばかりついているわけにもいきません。

しかし、どうしてこう「今年もあっという間だったな〜」と思ってしまうんでしょう。

有名なところで、『ジャネーの法則』というものがあります。
筆者は学生時代に心理学の授業で知ったので、うろ覚えですが、ざっくり言うと「時間の心理的な長さは、年を取れば取るほど短くなる」というもの。過去の期間を振り返ったときに「長いな」と思うのは、年齢に反比例するという考え方です。

20歳の人の1年は一生の中で言うと20分の1。一方、40歳の人の1年は40分の1。20分の1より40分の1のほうが少ないですよね。だから「短く感じる」っていう。まー、そう言われちゃえばそうなんだろうけどなーという感じじゃないでしょうか。

授業では「5歳の1年は5分の1だから、本人にとっては非常に長く感じる」という話がでてきて、5歳って記憶能力そんなあるかな……。“私5歳のときは1年長かったなーとか思わないけど……”と思ったものです。いや、心理学、好きですけど。

脳科学だと、また違うようです。

刺激を受ければ時間は長く感じられる!?いやいや、単なる老化!?

これはぼんやり見ていたテレビのバラエティー番組で脳科学者の方が言っていたのですが、人間の脳というのは、刺激を多く受ければ受けるほど、充実感を得るとともに時間を長く感じるんだそうです。つまり、「刺激を受けない単調な時間を過ごしていると短く感じる」。

この話を知人にしたら「今年は転職もしたし、彼氏にもフラれたし、親は倒れるしで、ぜんっぜん単調じゃなかったけど、あっという間だったよ?」と言っていました。確かに、働く女性にはこの「忙しすぎて記憶が飛んでいる」という人が、もっとも多いんじゃないかという気がします。

一方、マツコ・デラックスさんも、テレビ番組で「1年があっという間」問題に言及していて、「現時点で1年の体感は2か月」と言っていました。そのときに、「年を取ると、本人はぼーっとしている気なんて全然ないのだけれど、情報処理能力が衰えるためにできることが少なくなる。これまでできたことができないから、1年が早く感じる」というような話をしていました。

要するに「老化」ってことですけど、心理学より脳科学より、これがいちばんゾッとしました。

知人に、「自分はずっと人より仕事が早い人間だと思っていた。人の2倍の速度で作業ができるから、その分、睡眠時間も取れるし、プライベートも充実してた」という人がいます。でも、「最近、自分が目論んでいるペースでぜんぜん仕事が進まなくなって、不思議だった」と言うのです。実は筆者もそういう思いがあって、もやもやとしていたのです。

しかし、マツコさんの「1年はあっと言う間、問題」のコメントで腑に落ちました。

「これ、老化だよ!」

マツコさんは観覧客の若い男女たちに「やりたいことがあったら、今のうちにやっときなさいよ〜。年取るとホントに、なんにもできなくなっちゃうんだから」と諭していましたが、私たちにとって今日がこれからの人生の中で「いちばん若い日」です。

どうせ「あっという間」なら、やりたいことじゃんじゃん詰め込んで「あっという間」にしようじゃないですか。「つまんなかったなー」の「あっという間」はナシにしましょうや。心理学も脳科学も気にしないこった。

「前半の記憶はすでにない」「結婚しないまま終わっちゃうなんてイヤ〜!」。その2では、独身OLのみなさんに2017年の「あっと言う間だった1年」を聞いてみました。みんな仕事しすぎ!働きすぎ!アラサー独身OLの時間は搾取されている!?

おせちの予約も始まりましたね……。ああ今年も終わるんですね〜。