「悪いイメージをつけたくて」 覆面プロレスラー・BUSHIの”黒からあげ”はプロレス好きならずとも必食!

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ライター紹介

池田園子
フリーの編集者/記者。女性向けメディア「DRESS」編集長。著書に離婚経験後に上梓した『はたらく人の結婚しない生き方』など。プロレスが好きで「DRESSプロレス部」を作りました。 Twitter

突然ですが、「マスク」と聞いて、皆さんが思い浮かべるマスクはなんですか? 

多くの方は風邪や花粉症などの症状のとき、鼻・口元を覆うあのマスクを想像することでしょう。

しかし、プロレスファンにそれを問うと、おそらく十中八九「マスクマン=覆面レスラー」を頭に描くのではないでしょうか?(あくまで予想)そして、筆者もそのひとりです。

どうも、プロレス大好き人間兼ライターの池田園子です。

▲ジムでのトレーニングの様子

プロレスに魅せられた筆者が、グルメ×プロレスをテーマに「戦う男メシ」を取り上げる本連載。現役プロレスラーや元プロレスラーが経営する飲食店を訪問し、「プロレスラーらしいがっつりメシ」をご紹介します。オーナーであるプロレスラーへのミニ・インタビュー付きです。

さっそく、第2回目のお店を紹介させていただきます!

唐揚大好きプロレスラーの「唐揚専門店」

▲新日本プロレスのBUSHIさん

今回訪れたのは、新日本プロレスに所属する現役レスラーで、マスクマンとして活躍するBUSHIさんの店「唐揚専門 東京 丸武商店」(以下、丸武商店)。

綾瀬駅から徒歩7分ほどのところにある、種類豊富な唐揚を取り扱うお店です(お弁当も多数取り揃えています)。

2014年5月にオープンした丸武商店は、名古屋にある「丸与商店」の東京支店的なお店。BUSHIさんが新日本プロレスの興行で名古屋を何度も訪れるなかで、丸与商店のオーナーと出会い、交流を深めるなかで、自分も唐揚店をやってみたい、と思ったのだとか。

「僕は、日本唐揚協会が運営する唐揚検定を受験・合格し、『カラアゲニスト』になっているくらい、唐揚がすごく好きなんです。昔から好きな食べ物でしたが、丸与商店さんと知り合ってから、さらに唐揚愛が深まりました。

プロレスの巡業で全国を回っていると、北海道のザンギや四国だと愛媛のせんざんき、九州だと大分の宇佐唐揚など、各地の唐揚を味わって、個性を感じるのが楽しいんですよね。土地によって味付けや漬け込みもまったく違います。

食事会に行くと出されることは多いですし、居酒屋などにもたいていあるのが唐揚。食べる機会は本当に多いし、どれも美味しい。ただ、初めて丸与商店さんの唐揚を食べたときは、今までにないビビッとくる感じがあったんですよね」(BUSHIさん)

各地でさまざまな唐揚を食べ歩いてきた、唐揚ツウでもあるBUSHIさんの「ビビッ」は本物でしょう。最近でも名古屋で興行を行うときは、差し入れされた丸与商店さんの唐揚を食べることがあり、「本店を超えたかも(ニヤリ)」と思うこともあるそう。

ふっくら、プリプリ、ジューシー。やわらか肉が魅力の唐揚はかろやか

そんなBUSHIさんの“自信作”のなかから、この日いただくことにしたのは、平日限定で提供する「マルブパック」。なんと、唐揚が15個も入って1000円とリーズナブルで、味付けはからあげ、ピリ唐、味カレー、台湾、コンソメ、のりしおの6種類から3種類(各5個ずつ)を選べます。

▲唐揚げが15個入ったマルブパック

15個というボリュームのインパクトは圧巻!

筆者が選んだ3種類は、ベーシックな「からあげ」、BUSHI選手もとくに好きだという「のりしお」、スパイスの香りが気になった「味カレー」。

唐揚すべてに共通していえるのが、とにかくふっくらして、プリップリでジューシーなこと。もも肉のやわらかい肉質はうっとりするほどです。パサパサ感が一切ありません。

磯の香りが漂うのりしお、カレー粉をふんわりまとった味カレーの味付けも絶妙。サクサク感のある衣と、やわらかな肉感のギャップがたまりません。口の中が萌えてしまい、美味しくてついつい食べすぎてしまう……。

どう見ても悪そうな「黒からあげ」

さらに今回、特別に「黒からあげ」(5個490円、9個750円)も出していただけることに。その名の通り、表面が黒で覆われた唐揚です。

女優・榮倉奈々さんが“プ女子”な弁護士を演じたドラマ『99.9-刑事専門弁護士-』(TBS系)にも登場し、榮倉さんが美味しそうに食べていたことでも話題になりました。

「プロレスラーとしての仕事が忙しく、現在店舗運営は基本的にスタッフに任せています。が、そんな中でもこだわったのが、この黒からあげ(ニヤリ)。2015年秋に怪我から復帰するタイミングで、現在僕が所属するユニット、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(以下、ロス・インゴ)に加入したんです。

そのとき、プロレスラーBUSHIとして、ヒールの”黒いイメージ”を膨らませたいと考えていて、思いついたのが黒い唐揚でした。期間限定のメニューのなかでも、反響が大きかったものは定番化していて、黒からあげもそのひとつですね」

▲リング場外にいるヒールレスラーに見える不思議

どんな食材で黒く仕上げているのかは秘密だそうですが、見た目のインパクトは絶大で、味も美味しい。食べきれなかった唐揚を数種類、近所に住む人間にシェアしたところ、黒からあげが特に気に入っていたようでした。一度お試しあれ!

プロレスの話、多めです!

2017.10.15 東京スーパービッグショー 後楽園ホール #BUSHI #kdojo #losingobernables

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今年でデビューから10周年を迎えたBUSHIさん。小学生の頃は、夕方放送していたプロレス番組を観ていたものの、Jリーグブームでサッカーへ関心が移ってからは、しばらくプロレスとは距離を置いた時期も。体育を専門教科とする高校へ入学してから、専門科目で柔道を選択したこともあって、再びプロレスを観るようになっていったそうです。

「卒業したらどうするんだと先生から訊かれたときは、すごく軽い気持ちで『芸人かホストかプロレスラーになるよ』と答えました。人生なめてると言われましたが(笑)。柔道を始めてから2年で体重を40kgくらい増やし、成人式のころには100kgくらいになってました。

当時はアニマル浜口トレーニングジムに通っていて、そこでプロレスラーになろうと決意。内藤哲也(新日本プロレス所属のプロレスラー。BUSHIさんが所属するユニット、ロス・インゴを率いる人物)と出会ったのもその頃です」

2007年3月にデビュー後、秋にメキシコ修行へ旅立ったBUSHIさん。子どもの頃に憧れた戦隊モノをきっかけにプロレスを観始め、やがて獣神サンダー・ライガーさんなどの、人気のマスクマンに魅せられていったそうです。

メキシコのプロレス、ルチャ・リブレは今も盛んで、人々の憧れの対象ですが、当時の人気はさらにすごいものだったそう。そんなメキシコでマスクをかぶり、プロレスをしていたBUSHIさんのマスクマン人生は2008年末から始まりました。

「日本は素顔で戦うプロレスラーのほうがメジャーですが、メキシコだとマスクマンのほうが多いんです。きらびやかなコスチュームをまとって、試合ごとにマスクもコスチュームも替える――そういうプロレスラーもたくさんいました。それに大きな影響を受けたことで、今の僕があります」

マスクとプロレスと

BUSHIさんは「マスクは一期一会。一度として同じマスクには出会えない」と語ります。驚くことに、試合ごとにマスクもコスチュームも変えて、一度使ったマスクは二度と使うことはありません

プロレス界にマスクマンは一定数いますが、BUSHIさんのように都度違うものを身に着けて登場するマスクマンは見渡してもいないでしょう。

なぜ、そこまでこだわりを極めているのか――。

「僕は新日本プロレスに所属する前の2012年、“レンタル移籍”という形で参戦していました。当時、第一試合あたりの序盤に出ることが多かったんです。プロレスを観ていただくとわかると思いますが、メインやセミファイナルなど終盤の試合が強く印象に残り、はじめのほうの試合は覚えにくい。

でも、そのときどきでこだわったマスクをかぶっていれば、『名前はわからないけど、派手なマスクマンいたよね』と覚えてくれるお客様もいます。当時、マスクは自分への投資、という意味も大きかったです。そうでもしないと、有名なマスクマンたちを超えられないと、あの頃は考えていました」

現在のBUSHIさんからは、マスクは自己投資というより、周囲を楽しませたい、という意識が節々から伝わってきます。例えば、Twitter( @BUSHI_njpw )にアップするモノクロのマスク写真。

それを見たファンは、次の試合で使うマスクだなとわかるものの、それが何色なのか、どんな配色なのかは当日試合会場に行かないとわからない――ワクワクする仕掛けをこうして日々、出し続けています。

マスクは三方良しならぬ、「五方良し」

「マスクって面白いもので、かぶる人、作る人、売る人、買う人、観る人……5者が楽しめて全員がWin-Winの関係になれるモノなんです。今年デビュー10周年を迎え、10年分のマスクを集めた写真集を出しました。その過程で、これまでかぶったマスクは通算1000枚を超えることがわかりました。

世界で最も有名なマスクマンといわれるミル・マスカラス、名前を聞いたことがある方は多いと思います。“ミル”が1000、“マスカラ”がマスクという意味なんです。名前に、千の仮面を持つ男、というメッセージが込められています。

僕もマスクマンとして、たくさんの顔を持つのが目標です。また、自分にしかできない活動を通じて、マスクを身近なモノにしていけたら、それほど幸せなことはないですね。次はデビュー15周年のタイミングなどで、またマスク本を出せたらいいなぁと、なんとなく考えています」

マスクを愛するBUSHI選手の戦いをリングで見よう!

筆者が個人的に感じるBUSHIさんの魅力は、マスクを愛し、その愛するモノで周りを幸せにしていること。常にどうやったら楽しんでもらえるかを考え、行動に移し続けていること。強さを追求するファイターであるのに加え、エンターテイナーとしての素質も兼ね備えた方であること。

そんなBUSHIさんの試合では、マスクやコスチュームはもちろん、戦いのなかでびっくりする仕掛けが飛び出します。

一瞬でも気を抜くと、「あれ、今何が起きた!?」と置いていかれるくらい、展開が速い試合運び、時折感じるずる賢さも魅力。丸武商店にも、BUSHIさんの出場する新日本プロレスの試合にも、一度足を運んでみてほしいと思います。

唐揚専門 東京 丸武商店
東京都 葛飾区 小菅
からあげ

丸武商店オーナー、BUSHI選手の試合情報

【試合】「WRESTLE KINGDOM 12 in 東京ドーム」
【日時】2018年1月4日(木)試合開始:17:00
【会場】東京ドーム(東京都文京区後楽1-3-61)
【URL】http://www.njpw.co.jp/tornament/113188?showCards=1