毎回ビジネスに役立つさまざまな情報やノウハウを紹介してくださる無料メルマガ『ビジネス真実践』。今回は著者で戦略コンサルタントの中久保浩平さんが、お客様のニーズを知ることの大切さを説くとともに、意識的に「質問」することの効果と、それによって得られる成果を記しています。

お客さんのニーズはどこにあるか?

コンサルティングの依頼があると、「クライアントにどんな課題があって、どんな悩みを抱えているのか?」を知るために、まず、ヒアリングに加え質問をすることから始めます。たとえば、「売上が良くない、下がってきている…」というような相談に対しては、

「今いるお客様は、なぜ、あなたの商品を買うのか?」

「今いるお客様は、なぜ、他の誰でもないあなたから商品を買うのか?」

というような質問を何度も投げかけたりします。BtoCであっても、BtoBであっても、同じです。

こうした質問に対してスッと答えが出て来る人もいれば、そうでない人もいます。この質問について、スッと答えの出て来る人というのは、「自分あるいは、自社や商品の強みがどこにあるのか?」というのが、少なからず明確に分かっているという場合が多いです。いうなれば、客観的に商品のことや自社のことを見ることが出来ているので、比較的マーケティングセンスが元々あったり、PRする力が実は高かったりします。

従って、次から次へ質問を繰り返す、あるいは具体化していくとドンドンと自力で課題を解決していく力が養われ、成果となって表れて来ます。つまり、コンサルタントという仕事にとっては、クライアントへ貢献し課題解決、満足してもらう為に、質問を繰り返し行うことは必要不可欠なのです。

そして…、質問が必要なのは、コンサルタントに限らずどのような業界でも必要です。たとえば、何か新商品を販売するにあたって、キャンペーンなどのイベントを企画することになり、スタッフみんなで話し合い「それ、いいね! やっみよう!」という1つのアイデアが出たとします。

次にそのアイデアを実現する為のプランをみんなで考えていきます。その時、「じゃぁこういった場合は?」とか「このようなお客さんには?」とか、「予算的には?」などというように、ドンドンと数字や時期、条件など実行に向け進むに連れて、具体化した質問を互いに投げかけ、そのアイデアを膨らませたり、削ったりしていきます。そんなことの繰り返しを徹底的に行うことで、その企画は洗練されたものとなり、現実味が帯びてきます。

ある営業マンが取引先に呼ばれ、Bという商品に比べ、割高なAという商品を受注したとします。普通の営業マンなら、「ありがとうございます。では早速、手配します。納期は、○月○日くらいになりますので、また前日にでもご連絡します」というような対応で終わると思います。

ですが、出来る営業マン、売れる営業マンというのは、「ありがとうございます」のあとに…「少しお伺いさせて下さい。なぜ今回Bではなく、Aという商品を選ばれたのですか? 購入されようと思ったのですか? それに他社にも同じような商品が沢山あるにも関わらず、なぜ弊社をお選び下さったのですか?」と、さらに一歩踏み込んだ質問をすることによって、

「本当にお客様の望んでいるのはAという商品なのか?」

「お客様の目的によっては、AよりBという商品の方が適しているのでは?」

「他社でなくうちを選んでくれているということは、うちに対してどんなイメージを持ってくれているのか?」

などと、Aという商品そのものではなく、お客様の望んでいるもの、目的に沿ったものかどうかを確認します。さらには、客観的に見えている自社の強みを把握し、次に活かそうとします。万が一「なぜそうした質問をするの?」と相手から聞かれても「御社の購入目的を考えると、Aという商品よりBの方が適しているなら、そちらの方が価格的にもそうですし、御社のためだと思うからです」と応えればいいだけです。それを聞いお客様が悪い気をするはずもありません。

簡単な例を挙げてみましたが、このような質問することを実践し続けると、「さすが、わかってくれているな」などという具合に間違いなく、お客さんから信頼される度合いが増しますし、相手との距離も近くなっていきます。それが、成果という結果となって表れてきます。そして何より、お客様や取引先のパートナーとして喜んでもらえる頼りになる存在になり得ます。

ぜひ「質問すること」に対してちょっと意識を持って取り組んでみることをオススメします。そして、お客様や取引先から重宝される存在になっていきましょう。

■今日のまとめ

『質問によって信頼を得、結果に結びつける。』

お客様や取引先の抱えている課題や悩みを聞くためにはどんな質問を投げかけてみるといいか? 考え、ノートに列挙する。お客様や取引先の課題や悩みを解決へと導く為のヒントを得るにはどんな質問をすればいいか? 考え、ノートに列挙する。

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