選手への鋭い指摘は、時にスタッフも諫めるほど厳しくなる。それも日本サッカーへの愛あるが故か。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 日本代表のハリルホジッチ監督が10月31日、欧州遠征の日本代表メンバー25人を発表した。その席上で、ハリルホジッチ監督は選手たちに、ブラジル、ベルギーといった強豪国に対して「恐怖心を抱かないこと、侍の勇敢さや意識を持って戦うこと」と、タフなメンタルを求めた。

 常日頃から日本の選手たちに意思表示することを求める指揮官は、過去の事例を挙げて、自らアクションを起こすことの重要性を説いた。
「私が就任して2試合目のウズベキスタン戦。30分間、良い試合をして、残りの15分は何もできなくなった。これはメンタルについても言えるし、コミュニケーションやお互いに喋るということにも言える。そういうところが、まだまだ伸びる」

 前回10月シリーズのハイチ戦も同様と言えるだろう。開始20分で2点をリードしながら、一時は逆転を許してしまった。この時、指揮官は「君たちはワールドカップに行きたくないんだな。こんな試合を繰り返すと誰もメンバーには入れない」などと、歯に衣着せぬ言葉で厳しい叱咤を投げかけたという。

 こうした苦言を呈することに関して、ハリルホジッチ監督は「挑発する気持ちで言う時もあります。わざと選手をイライラさせる時もあります。つまり、勇敢さ、勇気を持ってやってくれということ」と、選手を発奮させる意図があると明かした。

 ただ、この指揮官の厳しい直言に対して、「ある代表スタッフは『ヴァイッド、選手にそんなに直接厳しく言っちゃダメだよ』と言うんですけど…」と、咎められた過去があったことも告白。しかし、「私は(選手が)嫌いだからそういうことを言っているのではなくて、大好きだし、評価もしているし、愛着があるし、このグループも選手のことも好き。ただ、伸ばすにはやっぱり揺り動かして厳しく言わなければいけないこともある」と語り、愛あるが故の直言であるとした。

 もちろん、代表監督としてチームを高みに導かなければならない立場。「時には厳しいディスカッションをしなくてはいけない」のは当然だろう。ハリルホジッチ監督は、「要求するのも簡単ではないが、我々A代表の仕事はクラブと選手と協力してやっていかなければならない。そして選手を伸ばしてほしい」と、個々の成長の促進に期待を寄せた。