4−2−3−1システムを採用する場合は、トップ下に倉田を置くか。

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 2017年10月31日、11月の欧州遠征(10日のブラジル戦、14日のベルギー戦。いずれも親善試合)に臨む日本代表のメンバーが発表された。
 
 今回選ばれたのは25名。ポジション別に見ると、GKが川島永嗣(メス)、東口順昭(G大阪)、西川周作(浦和)で、SBは長友佑都(インテル)、酒井宏樹(マルセイユ)、酒井高徳(ハンブルク)、車屋紳太郎(川崎)、CBは槙野智章(浦和)、吉田麻也(サウサンプトン)、昌子源(鹿島)、三浦弦太(G大阪)。
 
 守備的MFは長谷部誠(フランクフルト)、山口蛍(C大阪)、井手口陽介(G大阪)、遠藤航(浦和)で、攻撃的MFは倉田秋(G大阪)、森岡亮太(ワースラント・ベフェレン)、長澤和輝(浦和)。そしてウイングは久保裕也(ヘント)、浅野拓磨(シュツットガルト)、乾貴士(エイバル)、原口元気(ヘルタ・ベルリン)、CFは大迫勇也(ケルン)、杉本健勇(C大阪)、興梠慎三(浦和)という顔ぶれだった。
 
 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が「ワールドカップ本大会への準備」と言うように、今回の2連戦は10月シリーズのテストマッチ(ニュージーランド、ハイチと対戦)とは意味合いが違うので、いわゆる本気度の高いメンバーで挑む可能性が高い。ただ、本気度の高いと言っても、香川、本田らが外れており、スタメンを読みにくい部分がある。

 GKは代表実績が十二分の川島で、4バックの最終ラインは右から酒井宏、吉田、昌子、長友になるだろう。
 
 難しいのは中盤から上の人選。形はどうあれ、中盤は守備を重視するなら長谷部、山口、井手口の3人が有力か。山口、井手口がプレッシャーをかけ、キャプテンの長谷部がフォローするといった役割分担になりそうだ。
 
 ただ、浦和でインサイドハーフとして躍動している長澤の存在は見逃せない。8月のオーストラリア戦でセンセーショナルな活躍をした井手口も、その頃に比べるとやや調子を落としている印象もあるだけに、長澤がブラジル戦で先発する可能性もある。
 
 仮に4-2-1-3システムの場合は、トップ下に倉田を起用するかもしれない。実際、ハリルホジッチ監督もメンバー発表の席で「倉田は前回(ニュージーランド戦、ハイチ戦)2点取ったので信頼しつづけたい」とコメントしている。代表でのコンビネーションは現体制下で初招集の森岡よりも上であり、スタメンを担う資格はあるだろう。
 
 3トップの軸は大迫だろうが、ウイングは戦術次第で変わりそうだ。明らかに格上のブラジル相手に堅守速攻で戦うなら、右がスピード豊かな浅野で、左が献身的に振る舞える原口か。押し込まれる展開を想定するなら、浅野のDFの裏を取る動き、原口の自陣まで戻っての守備が不可欠になりそうだ。
 
 いずれにしても、現代表のスタンダードになりつつあった4-1-2-3システムではどうしてもアンカーの両脇に生まれるスペースが致命傷になる。相手がブラジルなら、なおさらだろう。
 
 その弱点を隠すなら、同じ4-3-3でもダブルボランチを置く4-2-3-1のほうが可能性は高い。もしくは4-1-4-1で中盤の人数を増やして対応する戦い方もある。
 
 今回の会見でとりわけ気になったのが以下の部分。
 
「サンドイッチの守備、カバー、予測、密度と、そういったテーマが重要になります」
 
「最終ラインが80淡紊蹐忙弔辰討呂い韻覆ぁより近く、よりコンパクトにしていかなくていけない。それぞれが自分のゾーンでひとりずつ受け持たなくてはいけない」
 
 これらのコメントを鵜呑みにするなら、やはりポイントは中盤から前の守備。となると、やはり4-1-2-3システムは考えにくい。
 
 アジア仕様から世界仕様へ、その分岐点になるのが今回の欧州遠征で、仮にブラジル、ベルギーとの連戦で手応えを掴めば、そこで採用したフォーメーションが今後の基本形になるかもしれない。見方によっては、人選よりも“どのシステムを使うか”が今遠征の最大の見どころになる。

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