販売好調のNintendo Switch。(c) 123rf

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 任天堂は30日の記者会見で当初1千万台としていた、家庭用ゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」の18年3月期の販売目標台数を、1400万台に上方修正した。

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 4〜9月の販売台数は既に489万台まで積み上げ、当初年間目標の50%に迫る勢いであることから、年末商戦という最大需要期を前にして目標を1.4倍にした。つまり下期だけで当初年間販売目標に匹敵する900万台以上の売り上げを狙う意欲的な計画で、店頭での品切れ状態が伝えられる中で果たして供給が追い付くのかが注目される。

 メガチップスの高田明社長が28日、日経新聞に「ニンテンドースイッチのゲーム用大規模集積回路(LSI)が好調で、2018年3月期の業績見通しを上方修正した。年末商戦も好調を見込んでいる」と述べたと報じられているが、スマホや自動車のEV化への傾斜を受けて需要のひっ迫は明らかであるため、汎用部品はもちろん様々な電子部品が不足していると思われる。

 市況をみると「Nintendo Switch」の店頭想定価格が税別2万9,980円であるのに対して、ネット上では中古品で5千円超、新品で1万円超それぞれ店頭想定価格を上回る状況が続いており、今後の供給が注目される。君島達己社長は30日の会見で「店頭に商品がそろっているよう徹底したい」と強調したという。

 スイッチの販売目標台数の上方修正に伴い、2018年3月期の連結売上高は前年比96%増の9,600億円、営業利益は同4.1倍の1,200億円にそれぞれ上方修正した。これに対して純利益は、前期にシアトル・マリナーズ(大リーグ)の持分売却益という本業外の臨時収入があったため、単純比較では連結純利益を前期比17%減の850億円と見込んでいるが、従来予想(56%減の450億円)と比較すると本業の回復状況は著しい。

 任天堂は先代機の「Wii U」で新しいゲーム体験を提案したが、ソフト本数を十分揃えることが出来ずに、1356万台の販売で生産終了した。ニンテンドースイッチには「スプラトゥーン2」や「マリオカート8 デラックス」「ARMS」といった人気作の投入により関連ソフトの販売本数も2,202万本と好調で、君島社長も「ソフトを間断なく発売できた」と好調の理由を分析している。27日には追い打ちをかけるように「スーパーマリオ オデッセイ」を発売した。

 こうした業績の急回復が市場にも好感され、31日の東京証券取引所では任天堂株に買いが集まり、年初来高値を更新している。