ブノワ・ペール【写真:Getty Images】

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パリ・マスターズのガスケVSペール戦、ラケットを投げて返球を試みる場面が発生

 男子テニスのBNPパリバ・マスターズは3日目の30日(日本時間31日)、シングルス1回戦で世界ランク30位のリシャール・ガスケ(フランス)が同40位のブノワ・ペール(フランス)を6-3、4-6、6-4で下した。地元フランスでの同胞対決はガスケに軍配が上がったが、ラケットを投げてまで返球を試みる珍ラリーをATP公式中継サイトの「テニスTV」が公式インスタグラムに動画付きで紹介。ファンから「ドラマチック」などと声が上がり、話題を呼んでいる。

 第1セットの第5ゲーム、ガスケのサービスから始まったラリーは、6本目をペールがストレートに打ち返してネットプレーに出る。ストレートに強烈なショットが返ってきてやや逆を突かれた形になったペールは右手を目いっぱい伸ばして返球したが、ボールは力なくネット際へ飛んだ。

 しかし、ここからが見せ場だった。ペールはチャンスボールにクロスのパッシングショットを狙うガスケの動きにいち早く反応し、瞬時に横っ飛びを選択してダイレクト返球。倒れ込んでいるところに飛んできたボールも、コートに座ったような体勢のまま打ち返してみせた。アクロバティックなプレーの連続に会場がどよめく中、極めつけは逆サイドに戻ってきたボレーに対し、追いつけないと見るやとっさにラケットを投げて返球を試みた。ボールの落下点からズレてしまい、白熱のラリーにはピリオドが打たれたが、ペールの意地と発想的なプレーにギャラリーからは大きな拍手が送られた。

テニスTVは両者を称賛「フランスの天賦の才能」「なんて奮闘なんだ!」

 テニスTVは公式ツイッターで、「ドラマ、曲芸、そしてその後の笑顔。なんて奮闘なんだ!」と動画付きで速報。公式インスタグラムでも「ガスケVSペール。パリ・マスターズに参戦するフランスの天賦の才能」と紹介すると、ファンからはペールへの称賛と驚きのコメントが相次いだ。

「彼はとてもドラマチック」
「素晴らしきファイターだ」
「諦めないことの大切さを表現」
「伝説的!!」
「これは抱腹絶倒だ」

 ペールは先のスイス・インドア(バーゼル)2回戦のロジャー・フェデラー(スイス)戦でも、逆サイドに飛んだボールに対して背中を通してラケットを投げて返球を試みている。傍から見れば返球不可能に見える状況でも、わずかな可能性に賭ける必死な姿は、ペールのあふれんばかりの闘争心を示していると言えるだろう。

 ペールはセットカウント1-2で試合には敗れたが、第2セットを奪い返すなど奮闘。勝敗以上の見どころを作ったのは間違いない。