GEの最新航空機エンジン「GE9X」(写真=GEアビエーション)

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 新東工業は航空機の主要部品の安全性を支えている。タービンブレードなどのエンジン部品や主翼に、投射材と呼ばれる金属の玉を打ち付けて対象物の強度を高める表面処理「ショットピーニング」を得意とする。航空機産業を顧客に持ち、投射材、ピーニング装置、受託加工と一連のプロセスをこなす。

 受託加工を手がける米国子会社が、米ボーイングと米ゼネラル・エレクトリック(GE)からサプライヤー認定を受けるなど、その実力は世界から認められている。

 最近は外部との連携強化で、得意分野をさらに伸ばそうとしている。ピーニング装置では、X線残留応力測定装置を手がけるパルステック工業と提携。X線測定機能を持たせた装置を共同開発し、発売した。

 ショットピーニングの処理前にX線測定することで、加工条件を修正して要求通りの品質を出せる。永井淳社長は「一体でできる製品は世界でも少ない」と優位性を説く。

 通常、ショットピーニングではX線測定は行わない。それでも加工品質を確保できるが、要求品質からわずかにばらつきが出るという。X線測定によりワーク(加工対象物)の状態を把握して、加工時間の変更など加工条件を修正し、品質のばらつきを抑えた加工が可能になる。加工後にもX線測定し、より最適な加工条件を算出できる。

 次の新技術を見据えた投資にも意欲的だ。フランスのセラミックス3Dプリンターメーカー、3Dセラムを11月中に連結子会社する。同社の製品は大型で複雑な形状を造形でき、タービンブレード用中子など航空機分野で実績がある。2018年早々にも日本市場に投入する。

 3Dセラムはフランス国立科学研究センター(CNRS)の一部門が母体で、16年にセラミックス3Dプリンターを発売した。造形材料から受託加工まで手がけるのも強みだ。採用が広がると期待されるセラミックス3Dプリンターを手にし、さらに前進する。

(名古屋・戸村智幸)