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●最近のトレンドを意識したデザイン

ASUSの「ZenFone 4」は、2016年にSIMフリー市場でヒット端末となった「ZenFone 3」の後継機種。デュアルカメラを採用するなど、前モデルに比べて特にカメラに注力したモデルになっている。今回端末を試用する機会を得たので、作例や個人的な感想も交えてレビューしてみたい。

まずは外観から。「ZenFone」シリーズは前モデルの「ZenFone 3」で大きく見た目を変え、それまでのラウンド状の樹脂カバーだった背面は、フラットなガラスの一枚板へと変更された。「ZenFone 4」も引き続き、背面にはフラットなガラスを採用。エッジ部分には、丸みを持たせる2.5D加工がされている。

一方で前モデルでは背面にあった指紋センサーが、前面に移動した。戻る、ホーム、履歴のナビゲージョンも、タッチ操作時のみ光る仕様になった。良く言えばトレンドのすっきりシンプルなスリムデザインだが、"これぞZenFone"と言える特徴が、背面ガラス下に施された同心円状のヘアライン加工くらいになってしまったのがちょっと寂しい。とはいえ質感はとても良く、ケースなしで使いたくなる高級感のある外観になっている。

○デュアルレンズ搭載でカメラが進化

機能面での最大の特徴はデュアルレンズの搭載をはじめとする、進化したカメラ。ASUSは「ZenFone 4」シリーズで、全モデルに異なるデュアルカメラを搭載するというなかなか大胆な施策を打ち出している。

日本では「ZenFone 4」のほか、「ZenFone 4 Pro」「ZenFone 4 Selfie Pro」がリリースされているが、実は3機種とも2眼の構成が異なっている。「ZenFone 4 Pro」は標準と望遠、「ZenFone 4 Selfie Pro」はフロントカメラが2眼。そして「ZenFone 4」は、標準と広角という組み合わせだ。

標準レンズのF値は1.8と明るく、広いAFエリアで高速にピント合わせができるデュアルピクセルAFに対応。つまり、暗いところでもピント合わせが早く、かつ明るく撮れる。シャッターボタンを押してから、シャッターが切れるまでのタイムラグもなく、シャッター音も控えめなので、レストランなどでサッと撮影しやすい。またHDR撮影や4軸光学手ブレ補正にも対応し、逆光気味や不安定な場所など、条件の悪い撮影もそつなくこなせる。

加えてオート撮影時にワンタッチで切り替え可能な「ポートレート」機能も搭載し、背景をぼかして人物を浮き立たせた写真も簡単に撮れる。ただしこのとき、被写体となる人物との距離や周囲の明るさによっては、背景のボケ味が不自然に見えることもあった。

これは他社製のスマートフォンのポートレートモードでも同様だが、ソフトウェア処理の進化に期待するしかなさそうだ。筆者の試した限りでは人物がカメラに比較的近く、やや暗い場所のほうがより自然に、印象的な写真が撮れた。

●プリインアプリもずいぶんすっきり

○美人エフェクトなどおなじみの機能も盛り込む

このほか、ASUSのスマホで定評のある「美人エフェクト」も、もちろん搭載。ポートレートやセルフィーで肌を明るくなめらかにするだけでなく、目を大きくしたり輪郭を細くした「盛った」写真も撮れる。なお、撮影した写真に後から美肌加工を加えることもできるので、いろいろ試してみて自分なりのベストを見つけたい。「美人エフェクト」は写真だけでなく、動画でも有効だ。

試用期間にさまざまな写真を撮ってみたが、カメラに注力したモデルというだけあり、オート撮影で料理から人物、風景までオールマイティに撮れるという印象だ。最近は多彩なカメラモードを搭載する一方で、設定の切り替えが面倒なスマホも多いが、「ZenFone 4」のカメラのUIは比較的シンプルで、現在使用中のモードがテキスト表示されるなど、わかりやすい点にも好感が持てた。

○アプリやUIもシンプルに分かりやすく

シンプルなのはカメラだけでなく、プリインストールされているアプリなども必要最低限。もともと「ZenFone」シリーズはプリインストールアプリが多いという印象があったが、筆者も参加したグローバルの発表会で、「意識して数を絞った」と説明されていたとおり、かなりすっきりとしている印象だ。

一方で「ZenFone」シリーズで人気の便利機能は、引き続きしっかり搭載されている。日本語文字入力にATOKが採用されているほか、わかりやすくカスタマイズ性にも優れる独自の「ZenUI」も健在。さらに最新のZenUI 4.0では、SNSのアカウント使い分けに便利な「ツインアプリ」や、いざというときに安心のSOSを発信できる「ZenUIセーフガード」などの新機能も追加されている。

最後に今回「ZenFone 4」を試してみて、個人的に気に入ったのがサウンドだ。ヘッドホンではハイレゾ再生をサポートするほか、DTS Headphone Xにも対応。イコライザー機能「オーディオウィザード」のUIが一新され、好みに合わせた音に簡単に切り替えられるほか、ヘッドホンごとに最適なプロファイルを設定できる機能まで用意されている。

スピーカーは、モノラルのデュアルスピーカーを搭載。下部のほか受話口からも音が鳴り、擬似的にではあるがステレオサウンドが楽しめる。音楽だけでなく、動画やゲームもその薄さからは想像できないなかなかの迫力で、映画にもぐっと入り込むことができた。

デザイン、基本スペック、カメラ、UI、サウンド、さらにバッテリーも3300mAhとたっぷり2日は使え、どこをとってもほとんど不満を感じるところのないバランスのとれた端末だというのが、試用を終えた率直な感想。特にカメラはUIがシンプルで使いやすく、何でもオートで手軽に撮りたいという人には最適だろう。際立った個性もない代わりに、シンプルで扱いやすく、いかようにも使いこなせる。その意味では飽きの来ない1台と言えそうだ。