「あのスターにもう一度逢いたい」(BS11)に出演中の高野萌へインタビュー

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昭和の時代を飾ったスターの功績を、本人の共演者や友人らと共に当時の映像を交えながらたどる番組「あのスターにもう一度逢いたい」(毎週火曜夜8:00) がBS11で放送中だ。今回は、この番組でアシスタントを務める高野萌にインタビュー。これまで約1年半にわたり出演してきた番組での思い出や、司会の宮本隆治とのエピソードなどを語ってもらった。

【写真を見る】印象に残ったゲストを聞くと、多くの名前とエピソードを挙げてくれた

――番組開始から1年半が経過しましたが、これまで出演されてみてどういったご感想をお持ちですか?

やはり勉強になりますね。私は昭和生まれですが、番組で取り上げる昭和のスターの方々の中には私がまだ小さい時に活躍されていて、よく存じ上げなかった方もいらっしゃいます。そういった方々については祖母や母から当時の話をいろいろと聞いていたのですが、番組をやることでよりリアルに感じ取ることができます。番組でその方の人生を改めてなぞることによって、自分も気持ちを重ねてその時代を知ることができますね。

――番組ではこれまでたくさんの方を取り上げていますが、その中で特に印象的だった方や、スタジオゲストで印象に残っている方はどなたですか?

和田アキ子さんがゲストにいらっしゃって、山岡久乃さんのことを語られた時は印象的でした。私の世代からすると、和田さんは芸能界のご意見番という印象なんですね。でも、和田さんはこの番組で、若い時にドラマの現場に遅刻してしまい山岡さんにすごく叱られ、それ以降は毎朝手作りの朝食を用意してくれたというエピソードを話して下さって。「自分にとってはお母さんのような存在だった」というそのお話を聞いた時、山岡さんのお人柄も感じましたし、あの和田アキ子さんもそういった時代を経ていらっしゃるんだなと実感しました。

――確かに若い世代は和田さんのそういった姿をなかなかイメージできないと思います。

あと、私がこの番組でおそらく初めて泣いたのは戸川昌子さんを取り上げた回だったと思います。戸川さんの歌声を聴いて涙が出ました。とても人間臭いというか、すごく生き生きとした歌声がVTRで流れ、「こんなに生命力のある歌声だけれども、今はもういらっしゃらないんだな」と感じた時にすごく涙が出てしまって。でも逆に、今の世でも生き生きとしたパワーを伝えられる歌ってすごいなと感じました。

他には、放送初回の美空ひばりさんの回もすごく印象的でした。私の祖母は広島出身で被爆者でして、いろいろあった中でなんとか生き永らえてきた人なんですけども、当時支えになったのは歌だと言っているんですね。90歳近い今も民謡などをよく歌っているのですが、今も「憧れの人は美空ひばりさん」らしいんです。そんな私の身近な祖母の活力や支えになっている方ということで、美空ひばりさんの回は印象に残っています。

ひばりさんは表の部分を見るとすごくきらびやかな印象の方ですが、プライベートではお独りで息子さんを育てられたりだとか、仕事の合間を縫って息子さんのために絵本を朗読してテープに吹き込んだりだとか、この番組ではそういった知られざる部分も拝見しました。

この回では息子さんがスタジオでひばりさんについて語ってくださりました。スタジオに来られるゆかりの方からお話を聞くことで、その人について当時とは違った見方ができるのも番組の魅力の一つだと思います。

これまで本当に多くの方々を取り上げてきたので、こうして振り返ってみるとなかなかきりがないですね。

――特に最近ですと、どなたが印象的でしたか?

かまやつひろしさんの回ですね。ゲストの石田純一さんが歌を歌ってくださったのですが、「テレビで歌うのは初めて」とおっしゃっていて、私ももちろん石田さんの歌声を初めて聞いたのでびっくりしました(笑)。

その回では、ザ・スパイダースのメンバーとして一緒に活動されていた井上堯之さんもゲストとして歌ってくださいました。トークでは比較的言葉少なめな印象の方でしたが、歌を聞いた時に私は涙が止まらなくなりまして。歌でかまやつさんに対する友としての思いを伝えてらしたのがすごく印象的でした。こうして考えると、私は曲を聞いた時に涙腺が緩みやすいのかもしれないです。

――こうして高野さんのお話しを伺っていると、本当に多くの方々が出演されたことを改めて感じます。

そうですね。ペギー葉山さんはご存命の時にスタジオに来られていたのですが、その後に亡くなられて、番組で追悼回を放送しました。ゲストとして素敵な歌を届けてくださったペギーさんをこの番組で取り上げさせていただくことになるとは思わなかったので、驚きました。

これまで本当にいろいろな方にお越しいただき、いろいろな方の人生に少しずつ触れさせていただいて、自分を振り返るきっかけになっています。そういう意味で、やはりとても勉強になりますね。

――番組では司会の宮本さんと共演されていますが、宮本さんの印象はいかがですか?

“気遣いの人”という印象ですね。やはり亡くなった方についてお話を伺うという番組なので、ゲストの方も気持ちが動いて涙されることも多いんです。そんな時にスッと出せるように、宮本さんはポケットに新品の白いハンカチを1枚必ず入れているんです。

他にも、ゲストの方が現場に入られる直前も、よく「お茶をお入れしましょうか?」などと声を掛けられていてお話しをされたりしていますね。それをすごく自然にやっていらっしゃるので、素敵だなと思っています。そんな姿を拝見して、私も後から慌てて「お飲み物は?」なんて声を掛けたりもしています(笑)。

私もNHKでの勤務経験があるのですが、当時はまさか宮本さんとこうして仕事でご一緒できるとは思っていなくて。この現場でも「こういう言い回しの方がいいよ」とか「あそこは少し間を取った方がよかったよ」などいろいろと教えて下さるので、とてもありがたく思っています。

後は何より、このお仕事を楽しんでいらっしゃるのが印象的ですね。ちょっとした空き時間でもゲストの方と楽しげにお話しして、その流れのままスタジオに入られているので、人のお話しを聞くことが本当に好きなんだなと感じます。やはり仕事を楽しむということは、自分にとっても周りの方にとっても大事なことだと思うので、そういった意味でも宮本さんは最高のお手本です。

――では最後に番組の見どころなど、読者の方へメッセージをお願いします。

この番組ではゲストの方々が、“時間を経た今だから話せること”を初めて語っていただけることがあります。最近も田宮二郎さんを取り上げた際、長男の柴田光太郎さんが今まで世間にお話ししてこなかったことをスタジオで明かしてくださいました。それは宮本さんのお力だったり、スタッフの方々が番組をこの1年半真摯(しんし)に作ってきたからなのかなと思います。

当時を知っている方に懐かしんでいただくのと同時に、スターの方々のそういった新しい一面を知ることができる番組だと思います。見てくださる視聴者の方々に、この番組を通じて何かを感じていただければうれしいです。