村田諒太、ゲンナジー・ゴロフキン【写真:Getty Images】

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メンドサ会長が一階級に2人の王者が並び立つ“特殊な現状”の打破に着手

 ボクシングのWBA世界ミドル級で、悲願の王者に輝いたロンドン五輪金メダリストの村田諒太(帝拳)。しかし、同級には正規王者となった村田の上に、「スーパー王者」としてゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)が君臨している。そんな中、WBAのジルベルト・メンドサ会長は「単独のチャンピオンにすることに焦点を当てている」と2019年までに複数の王者が存在する制度を改定する方針を明らかにした。米スポーツ専門局スペイン語版「ESPNデポルテス」が報じている。

 WBAは世界王者(正規王座)がWBC・IBF・WBOのいずれかの王座を獲得して統一王者となった場合、「スーパー王座」として認定される特殊なシステムを採用。スーパー王者誕生時は正規王座が空位となり、そこには新たな選手が収まって、それぞれが別々に防衛戦を行うことが認められている。

 そのため、現状ではミドル級にはスーパー王者ゴロフキンと正規王者の村田が並び立ち、フェザー級にはスーパー王者レオ・サンタ・クルス(メキシコ)と正規王者のアブネル・マレス(メキシコ)といった具合に、2人のチャンピオンが存在する階級が複数ある。

 記事によれば、メンドサ会長はそんな現状を打破すべく動き出したという。

「(各階級で)単独のチャンピオンにすることに焦点を当てている。スーパー王者という立場が、正規王者に値するカテゴリーも存在すると主張する幹部もいた。だが、私はこの問題にとても敏感になっている」

「願わくば、2019年の中旬には完了させることができればと願っている」

 チャンピオンの称号を持つボクサーが複数いれば、その分タイトルマッチが組める“メリット”がWBAにはあるが、メンドサ会長は「チャンピオンは1人」という毅然とした態度を示した。

「(王者削減という)この計画から逃げ出したくない。単独チャンピオンはすでに数多く存在するが、私の意向は全ての階級で解消することだ。少し時間が必要になるだろう。願わくば、2019年の中旬には完了させることができればと願っている」

 WBAの“改革”が会長の言葉通りに進むとすれば、19年にはゴロフキンと村田のいずれかが「チャンピオン」の称号を失う可能性がある。しかし、実現には大きなハードルもあり、メンドサ会長は「簡単じゃない。ボクシングの商業面がメインの敵だ。それがスポーツ面の決定に大きな影響をもたらす」とも語っている。

 今回のメンドサ会長の発言は、米専門メディア「ボクシングシーン.com」も報道。ゴロフキンと村田の戦いを熱望し、ゴロフキン陣営も日本での対戦に前向きな姿勢を示しているとされる。もし、夢の対決が実現すれば、WBA世界ミドル級の単独王者誕生の“追い風”となるかもしれない。