デルタ航空は、10月30日の東京/成田発デトロイト行きをもって、ボーイング747-400型機の日本線への投入を終了した。

出発に先立ち、26番ゲート前では記念セレモニーを開き、ラッセル・ブリス機長とテリー・プレスリー副操縦士がスピーチを行った。花束贈呈にはデニス・ランドリー機長とパーサーのペギー・スレーターさんも参加した。

ラッセル・ブリス機長とテリー・プレスリー副操縦士のスピーチ全文は以下の通り。

ただいまご紹介いただきました、本日の成田-デトロイト便の機長を務めますラッセル・ブリスと申します。本日はお集まりいただき、ありがとうございます。

今日(こんにち)まで、約半世紀にわたり、現在のデルタ航空と、合併前のノースウエスト航空は日米をつなぐ太平洋路線のパイオニアであり続けました。この時代を支えたのが、本日日本路線から退役いたしますボーイング747型機です。この素晴らしい飛行機は、ご搭乗のお客様に安全性と快適性、更に信頼性と経済性を兼ね備えた空の旅を提供し続けてまいりました。航空の歴史考証において、この747型機の国際線における偉業は、過去の米国内線におけるDC-3の偉業に並び賞賛されるものになると考えます。

日本とアメリカの距離を近しいものにした象徴的な航空機を操縦できたことは、私にとって大変名誉なことでした。

本日のお客様の中にもたくさんのジャンボ機ファンがいらっしゃると思います。本日のラストフライトにあわせて航空券をご予約し、「空の女王」にお別れを告げるためにご搭乗いただくお客様もおられるでしょう。747型機およびデルタ航空へのご愛顧、心より御礼申し上げます。

皆様を日本・そしてアジアからアメリカにお連れするというデルタ航空の責務の中で、わたくしどもパイロットが果たす役割はごく一部です。ご利用の便を着実に運航し、快適なフライトをお届けするために、全世界のデルタ航空8万人の従業員がチームワークを発揮し、何らかの形で関わっています。この場を借りて、安全で快適なフライトを実現するために日々精進している我々の仲間にも感謝の意を表したいと思います。

「空の女王」として親しまれた747型機の退役に伴い、私をはじめとするジャンボ機のライセンスを持つパイロットの多くは、明日成田からアメリカ路線でデビューいたします最新鋭機材エアバスA350型機のパイロットになるため、機材変更の訓練に入ります。 もちろん長年親しんだ747型機を懐かしく思い返すこともあると思いますが、それ以上に最新型の機材を操縦し、皆様に快適なフライトをお届けすることを楽しみにしております。

今日はわたくし個人にとっても、特別な日となりました。約30年前、私は成田-シカゴ便の747型機でのフライトで、のちに私の妻となる客室乗務員に出会いました。そして24年前の10月、私たちは成田-デトロイト便の747型機でのフライトで、婚約しました。

そして本日、このフライトを最後にデルタ航空のパイロットを引退します。私と妻はこの記念すべき747の成田からのラストフライトにクルーの一員として働けることを光栄に思います。

この30年間、成田空港とアメリカを結ぶ747型機の運航に携わることができたことを誇りに思います。

たくさんの素晴らしい思い出をありがとうございました。