お腹を壊すのは実はチャンス⁉ 腸内環境を整備せよ

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お母さんから菌をいただく

これからクリスマスや忘年会など、年末に向けてのパーティや宴会が増えていきます。これはまさに暴飲暴食のシーズン。食べ方には十分注意したいですが、お腹を壊してしまうこともあるかもしれません。でも、大丈夫!逆手にとって腸内環境を整えるきっかけにしませんか?

腸内環境を整えるといえば、腸内細菌がキーワード。中でも小腸には多くの細菌がいます。小腸は重篤な病気になることもない、体の中のコンダクター。その中には100兆個以上もの腸内細菌がいて、その細菌叢を腸内フローラと呼びます。この腸内細菌が、私達の健康のカギを握っています。

腸内細菌は、生まれた時にはほんの少ししかありません。胎内では子どもは無菌状態。産道(膣)を通る時に、母親から主に乳酸菌やビフィズス菌をもらってくるのです。それによって自らの免疫機能を上げて、外からの攻撃に備えています。そして、成長するに従って、食事などから菌を取り込み、腸内フローラを豊かにしていきます。豊かな腸内フローラを持っている人ほど、免疫力が高いとも言われています。

また、腸内細菌は運動能力にまで影響しています。腸内細菌は数多く存在して、それぞれの数も特に偏らず、バランスが取れている状態が理想。それが、身心に平衡感覚をもたらして、運動能力も上げているのです。

腸内フローラを育てる

下痢などをして必要以上に排泄してしまったり、栄養が偏ると、腸内フローラは簡単にバランスを崩してしまいます。でも、この際、下痢をしてしまった時は、チャンスと考えるのも手。下痢で出て行ってしまうというのは、いいものだけでなく悪玉菌も、だからです。だから、今度はいいものを増やすぞと、少し時間がかかっても、腸内フローラをもう一度、自分で整えていくと考えてみることができるのです(とはいえ、暴飲暴食は避けて、下痢はしないほうがいいですよ)。

【腸内フローラの育て方】
1:栄養が偏らないように食べる。
2:なるべく添加物を避け、有機のものを選ぶ。有機物は菌の宝庫です。
3:食べすぎ飲みすぎなどで胃腸を荒らさない(下痢をしてしまうと、またやり直しです)。
4:抗菌しすぎない。
5:ストレスをためない。
などです。

抗菌しすぎや、ストレスのためすぎは、腸内環境の悪影響を及ぼします。いい食事をしていても、ここでつまずく可能性大。現代は、ストレスは絶対に避けることはできないと言ってもいいものなので、上手に発散、解消させる方法を考えましょうね。

 

ライター:豊田紗江
監修:山坂元一(ストレングス&コンディショニングトレーナー。VIDO代表取締役)