家族や親しい友人だけでなく、さまざまな人とのコミュニケーションツールに使われるLINEやメール。でも、使い方によっては思わぬ人間関係のトラブルも起こしてしまいます。そこで失敗をしないためのマナーを、コミュニケーション・インストラクターの杉山美奈子さんに教えてもらいました。


LINEとメールの「気配りマナー」Q&A

ESSE読者の具体的なお悩みをもとに、シチュエーション別の文面例をご紹介します。Q:軽口のつもりでメールした内容を誤解され、ママ友とトラブルに!(埼玉県・40歳)

クラス会の打ち上げ後、一緒に幹事をしていたママ友から、「会計を間違えてお金に余りが出たので、次回の茶話会のおやつ代に回そうと思うんだけどいいかな?」というLINEが届きました。彼女は気さくな性格で、日頃から仲よくしていたため、軽い気持ちで「お疲れ〜☆ やっぱり余ったんだ! おかしいなと思ってた」と返したら、「そんな言い方ひどい!」と怒られ…。アイデアにも賛成したのに、なにが気に障ったの?A:第1文目の書き出しに相手との温度差が。状況によってネガティブにとられる言動は避けて

仲がいいからと、普段の会話の調子でLINEやメールを送ると、誤解を生んでしまう危険があります。「相手にいちばん強い印象を与えるのは、ファーストフレーズです。そのママ友は、きっと幹事として一生懸命がんばったという気持ちがあるのでしょう。それに対して『お疲れ〜☆』では軽すぎて、真剣な話をしている相手との温度差が際立ちます。「〜」は、くだけたニュアンスなので、第1文目には、不適切。親しい間柄でも、こういった場合は、堅苦しいくらいの言葉で労をねぎらうべき」と、杉山さん。
「やっぱり余ったんだ!」という言い方も、いかにも不手際があったというニュアンス。また、「おかしいなと思ってた」というのは上から目線で、相手が「思っていたのなら、その場で言ってよ!」と反感をもつ可能性が大きいでしょう。「送り手と受け手に温度差があるとトラブルの元に。送る前に、相手が読んだときどう思うか読み直すくせをつけましょう」。【文面例】

昨日はたいへんお疲れさまでした。
××さんががんばってくれたおかげで無事終了したね。ありがとう!
会計の件、わかりました。
多く受け取りすぎてしまった分を次回の茶話会でのおやつ代に回すの、とてもいい案だと思います。
また詳細相談しましょう。よろしくお願いします。Q:義母からの宅配便のお礼をメールですませたら、なんだか怒っているみたい!?(富山県・32歳)

義母から、自宅でとれた野菜が送られてきました。バタバタしていたので、受け取った日の翌日に簡単なメールでお礼を送りました。その後、帰省して顔を合わせたら、「お礼をメールですませるなんて」と、なんだか怒っている様子。お歳暮や、子どもの誕生日の贈り物が送られてきたときには、もちろん電話でお礼をしますが、ちょっとしたことならメールで伝えた方が、相手も気を使わなくてラクだろうと思ったのですが…。A:年配の人には電話がベター。すぐに連絡できない場合は取り急ぎメールを

最近はちょっとしたことならLINEやメールで用件をすませるという人も増えています。でも、一般的に相手の年齢が高くなるほど、失礼だと思われる確率がアップ! とはいえ、帰宅が遅くなりかえって電話が迷惑ということも。「そんなときは、まず『届きました』という簡単なお礼メールで荷物到着を報告して。翌日以降に『外出しており、お礼が遅くなりご心配をおかけしました』と電話すれば、かけるのが多少遅くなってもOK」。どうしてもメールに頼る場合は、言いわけはさらっと短く。子どもが喜んで野菜を食べたことなど、家族でおいしくいただいたということを具体的に書くと、印象がよくなります。【文面例】

夜分に申しわけありません。
宅配便をお送りいただいてありがとうございます。
先ほどパートから帰宅して、お野菜を受け取りました。
取り急ぎ、受け取りの報告にて失礼しますが、後日、あらためてお電話差し上げますね。
いつもありがとうございます。

◆ポイント
深夜でなければ、まず「取り急ぎ」として受け取ったことを簡単に報告して安心させて。その際、「荷物」ではなく、「野菜」など品物名を書くのがベターです。Q:友だち登録していないママ友からLINEが…。やんわり断るには?(広島県・29歳)

スマホのアドレス帳からひもづけて、勝手にLINEを送ってくるママ友がいます。しかも、あまり親しくないのに女子高生のような派手なスタンプが送られてきて、正直ちょっとびっくり…。とはいえ、無視するわけにもいかず、今後どのように対応すればよいのか困っています。メッセージも頻繁にくるので、できれば、LINEでのやりとりはやめたいのですが、さりげない断り方はありますか?A:「家族としか使わない」などさりげなくかわすのがおすすめ

望まない相手からLINEが届いてしまった場合、断る口実としては「あまり使っていない」「苦手」あたりがおすすめ。たとえばLINEの返事を、わざとメールで送り、「普段LINEを使っていないのですみません(汗)。こちらの方が書きやすいので、メールでお返事させていただきます」などと伝えるのも、相手に不快感を与えず効果的です。既読がついたら、「見ていない」という言いわけはできないのでLINEで返しましょう。「LINEは苦手で返信が遅くなるかもしれないので…」などの口実も有効です。【文面例】

○○さん、こんにちは。
じつはLINEは家族としかやっていなくて…。
今までどおりショートメールで連絡もらえるとうれしいな♪

●教えてくれた人
【杉山美奈子さん】
コミュニケーション・インストラクター。印象をよくするコミュニケーションの方法をテーマとし、短期大学や専門学校で講義を行う。著書に『好かれるメール 嫌われるメール』(静山社刊)など

<取材・文/ESSE編集部>