東京五輪世代を率いる森保一監督(中央)。久保建英(FC東京U-18)らU-18世代のカテゴリーをどのように組み込んでいくのだろうか。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 東京五輪まで1000日を切った10月30日。自国開催の大舞台に向け、新たな代表チームがスタートを切った。
 
 U-20日本代表の指揮官に任命されたのは森保一監督だ。現役時代はサンフレッチェ広島でプレーし、1993年には日本代表の一員として「ドーハの悲劇」を経験。引退後は指導者の道を歩み、2012年からは古巣を率いて3度のリーグ制覇を成し遂げた。

 今季は開幕からチームの状態が上向かず、7月初旬に職を辞したが、その手腕は今なお高く評価されている。12月のタイ遠征から指揮を執り、初の公式戦は来年1月のU-23アジア選手権となる予定だ。
 
 ついに動き始めた森保ジャパン。気になるのはそのチーム構成である。

 選考の対象となるのは、2020年の時点で23歳以下の選手たち。つまり、97年1月1日以降に生まれたプレーヤーで、軸になるのは今年5月に行なわれたU-20ワールドカップに出場した世代だ。
 
 すでに彼らはJリーグで出場機会を得ており、中山雄太(柏レイソル)はCBのレギュラーとして活躍。遠藤渓太(横浜F・マリノス)や初瀬亮(ガンバ大阪)なども多くの出番を掴み、日増しに存在感を高めている。また海外に目を移すと、今夏にオランダへ渡った堂安律(フローニンゲン)が躍動中。U-20ワールドカップ後にG大阪から移籍すると、9月24日のトェベンテ戦からリーグ戦5試合連続出場を果たし、9月30日のズヴォーレ戦ではエールディヴィジ初ゴールを決めた。ドイツでも柏U-18出身の伊藤達哉(ハンブルク)が得意のドリブルで好プレーを連発するなど、国内外で東京五輪世代の活躍が目立ちつつある。
 
 成長著しいU-20組。しかし、彼らだけが選考対象になるわけではない。19年に開催される次のU-20ワールドカップを目ざすU-18組の突き上げも期待される。先日インドで行なわれたU-17ワールドカップに出場し、久保建英(FC東京)などが構えるU-17組も虎視眈々とその座を狙う。森保監督も「プレーできる世代の選手であれば年齢は関係なく、今までの実績も関係なく、オリンピックに出場できる扉は開かれている」と話しており、当然彼らにも十分チャンスはあるだろう。
 そうなると、彼らをどのタイミングで融合させるのかが焦点となる。

 現状、各カテゴリーはそれぞれの活動が控えている。U-18組は11月4日からモンゴルで実施されるU-19アジア選手権予選に参戦。本大会への出場が決まれば、来秋には世界への挑戦権を掛けた戦いに挑む。この世代には今後U-17組の合流も想定されており、現時点でU-20世代とU-18世代の融合時期は流動的と言えるだろう。
 
 とはいえ、力があれば上のカテゴリーで試したくなるというものだ。「いま、この年代のトップでやっていても、力関係は変わっていく。なので、より多くの選手を見て、チーム力を引き上げていきたい」と指揮官が語るように、飛び級で招集される選手も少なからず出てくるに違いない。

 今後、五輪予選が免除されるなか、森保監督がどのような選手選考を行なうのか。候補選手たちには指揮官の頭を悩ませるような活躍を期待したい。

取材・文 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)