「ターナー ポスターカラー」(1本140円〜)/ターナー

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クリアかつ鮮やかな発色で彩る楽しさを教えてくれた水性絵具のロングセラー「ターナー ポスターカラー」。人気の秘密と知られざる製造工程をご紹介!<※情報は関西ウォーカー(2017年9月19日発売号)より>

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「ターナー ポスターカラー」(1本140円〜)。ムラなくきれいに塗れる水性絵具として、長年、支持を得るターナーの代名詞的な商品。色の表現が鮮やかでマットに仕上がり、にじみなども出ない描きやすさに定評がある

■ 中学校教材のトップシェア「ポスターカラー」

誰もが経験したことがある、学校の美術の授業や写生大会。初めて絵筆を持ち、真っ白な画用紙に思い思いに色をのせる感覚は、クレヨンや色鉛筆とも違う新鮮さがあったはず。当時、描く喜びを知ったきっかけが、ターナーのポスターカラーだったという人も少なくないだろう。目をモチーフにしたロゴマークでおなじみの水性絵具は、40年ほど前から学校教材として使われ始め、中学校の教材としては今もトップシェアを誇る。

製造の現場は、グラム単位の顔料の調合、ローラーによる絵具の練り方など、多くの工程に熟練の技と経験、そして色を見極める目を要する。絵心を刺激する、曇りのないクリアな発色は、職人仕事があればこそだ。

■ 知られざる製造工程を紹介!

広い面でもムラなく塗れて、にじみも混色もない美しい仕上がり、延びよくなめらかな描き心地でプロからの支持も厚い。たとえ絵は描かなくとも、子供のころに目にした鮮やかな色の数々は、大人になっても「彩る楽しさ」を忘れさせない。

<1>グラム単位で細かく原料を調合。顔料、水、アラビアガムなどの原料を混合。顔料は毎回色ブレがあるため、調合はグラム単位で、基準の分量をもとに最後は目分量で調整。

<2>職人の経験と勘で発色を見極め。ローラーで原料をすりつぶし、顔料を均一に混ぜ合わせ発色を決める。ミキサーやローラーは作る色ごとに混色しないよう徹底的に洗浄。

<3>検査に合格した絵具を充填。検査室で基準の色と比較し、合格したものは真空脱泡器で気泡を抜き、ラミネートチューブに充填。チューブの底を圧着して封をする。

<4>絵具のチューブを各色ごとに木箱に分別。単色の場合は各色ごとに箱詰め。セットは色数を間違えないよう、1箱ずつ数えながら詰める。

■ 「ポスターカラー」ヒットの裏側

現在のポスターカラーは「67色」。微妙な色のニュアンスも鮮やかに再現する。12色の絵具セットは、今も中学校向けの美術教材シェア「約70%」でNo.1を誇る!

原料をすりつぶすロールミルは絵具づくりの最重要工程。手の感覚で圧力を加減する職人の技。

できた絵具はすべて基本の色見本と色調等の誤差を検査。合格するまでは次の工程に進めない。

「絵具から建築塗料まで幅広い商品を手がけています。近年は、ミルクカゼインを使用したDIY用の水性ペイント『ミルクペイント』シリーズが好評。手作りの醍醐味を気軽に楽しんでください。」と、製造部 顧問の杉山俊一さん。

■ターナー色彩株式会社<住所:大阪市淀川区三津屋北2-15-7 電話:06-6308-1212 創業:1946年 社長:地平 宏 事業内容:絵具・塗料・日用雑貨の製造・販売 従業員数:88名(2017年現在)>【関西ウォーカー編集部】