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野村総合研究所(NRI)と日本マイクロソフトは10月30日に記者向けの説明会を開催し、11月1日に「金融デジタルイノベーションコンソーシアム」を設立すると発表した。

同コンソーシアムでは、デジタルトランスフォーメーション(デジタル化による経営改革)の推進に寄与する「金融クラウド」の実用性に関する事象実験を実施するとともに、セキュリティやコンプライアンス対応など、非競争領域における各社共通の研究課題については、参加企業が情報を共有し、標準化やリファレンス・アーキテクチャ(代表的な利用シナリオとシステム構成をまとめたもの)を設定することで、金融機関の業務改善や業務内容の拡大を図り、工数の削減やIT投資の最適化、サービスリリースの短縮化による収益向上への貢献を目指す。

日本マイクロソフト 執行役員 常務 パートナー事業本部長の高橋美波氏は「世界的に見ると、新しい働き方文化の創出、顧客体験の変革、業務最適化、商品イノベーションの推進の分野において、Microsoft Cloudを使ったデジタルトランスフォーメーションの推進が見られるようになってきた。今回のコンソーシアムでは、IoTを活用したATMの予兆保全やAIを使った与信調査を実施するといった注目領域について、サポートしていきたいと考えている」と、意気込みを語った。

取り組みとしては、まずユースケースの確立を行い、そのケースや最新技術について勉強会などを通じて発信していくだけでなく、その他コミュニティとの連携を進めていくとしている。

野村総合研究所 執行役員 金融ITイノベーション事業本部 副本部長の横手実氏は「デジタル化の推進によって産業構造の変化が起き、小ロット、迅速化、変動費化、低価格化が進んでいる。金融サービスも例外ではなく、同様の変化が起きると考えられる。しかし、求められるセキュリティの高さや、世の中の動きの速さから、金融業界はIT化の流れに取り残されてしまった。これからは非金融業界が競争相手となるが、自分たちの持っている金融サービスのリソースをシェアしながら、コストダウンできるような方向性を考えていきたい」と国内の金融業界を取り巻くIT環境と、コンソーシアムの目標を述べた。

構成としては、金融クラウドWG、高度データ活用WG、新技術WGなどのワーキンググループを設立しユースケースの確立や実証実験の実施など目指すとしているが、具体的にどういった内容で進めていくのかは11月以降に決めていくという。

設立時点では推進役のNRIと事務局の日本マイクロソフトに加え、インテック、インフォシスリミテッド、新日鉄住金ソリューションズ、電通国際情報サービス、日本システム技術、日本ビジネスシステム、日本ユニシス、ニューメリカルテクノロジーズ、FIXERの11社が参加する。