「この子は自分の親犬のことを覚えているのだろうか…?」かわいい愛犬を見ていると、そんなことをふと考えます。我が家の愛犬たちは保護犬だったため、飼い主も親犬のことは知りません。保護犬ではなくとも、ペットショップで購入した場合も親犬の姿を見ることはほとんどないのではしょうか。また、ブリーダーから購入した場合でも、飼い主は親犬を知っていても、子犬は覚えているものなのでしょうか。

人間の心理として、親を知らないのは可哀想…だなんて思ったりしますが、犬からしたらどうなのでしょうか。今回は「犬は別れた親犬のことを覚えているのか?」を調べてみました。

犬は別れた親犬のことを覚えている?

結果からお伝えすると、残念ながら別れた親犬のことは「覚えていない」ということでした。犬の生態を考えると、そこまでの認識力はないということなのだそうです。人間も赤ちゃんのうちに親と引き離された場合、ほとんどの場合は覚えていないと思います。犬も同じで、親犬のことを覚えているということはないそうです。

しかし、子犬のうちに引き離して、すぐに再会した場合は子犬が母犬に反応するということはあるそうです。お乳が必要な場合など、ニオイで覚えているのかもしれません。

一方、親犬の場合はどうでしょうか。親犬と子犬を引き離したら、親犬が探し回ったり、塞ぎこんでいると聞いたことはありませんか。これは母犬の「本能」で自分の子犬を育てなければという思いで動いています。何だか悲しいですが、早くて数時間、長くても1週間もすれば子犬のことは忘れてしまうのだそうです。そのため母犬にしばらくしてから子犬を会わせたとしても、認識しないどころか、場合によっては吠えかかるなんてこともあるのだそう…

飼い主さんからすれば、感動の再開を期待してしまうところですが、犬にとってはあくまでも「自分以外の犬」という認識しか持っていないというのです。

人のことは覚えている?

犬同士は覚えていないどころか、敵とみなすこともあるのだそうですが、人間に対してはどうでしょう。捨てられた犬や迷い犬、何らかの理由で離ればなれになってしまった飼い主さんのことを犬は覚えているのでしょうか。

これは不思議なことに「覚えている」といえるのだそうです。しかし覚えているには、いくつか条件があるようです。犬が何かを記憶する時は「経験」に紐づけて記憶をします。例えばしつけトレーニングの際も「この場所でトイレをしたら、ご褒美がもらえた」⇒「次からもここでトイレをしよう」といった具合に、嬉しいことがあったら同じ行動をとるようになりますよね。これは経験と喜びを関連付けて覚えることで、それが記憶として根付いているのです。

これと同じで、昔、飼い主さんと一緒にいて、とても楽しい経験をした場合、それを覚えていることがあるのだそうです。楽しい経験を飼い主さんの「姿」「におい」「声」などに関連付けて覚えていることで、例え数年ぶりの再開だとしても、その姿やにおい、声を感じることで、犬は「楽しい」といった経験を思い出し、喜ぶのだそうです。

逆に、怖い経験をした場合、それはトラウマとなっていつまでも犬に付きまとってしまうともいえます。例えば「男の人の怒鳴り声が聞こえると、痛い思いをする」といった経験をした場合、男の人の声を聞くだけで恐怖がよみがえり、震え上がるといったことも起こります。犬はちゃんと覚えていることを、私たちは忘れないようにしなければいけません。

まとめ

「犬は分かれた親犬のことを覚えているのか?」については、基本的には覚えていない子犬の内は覚えている場合もある母犬は覚えていない(数時間〜数日で忘れる)といった結果であることが分かりました。一方、人間の飼い主さんのことは覚えている場合もあるということで、何だか犬と人間の関係の奥深さを感じますよね。

なお、親犬のことを覚えていないからといって、子犬を親犬から早くに引き離すことは推奨されていません。犬の精神の安定のためにも、早くて2か月、できれば3か月までは母犬や兄弟犬と過ごしたほうが良いとされています。早く子犬を飼いたい気持ちはわかりますが、この点はよく確認をしたうえで迎え入れてあげましょう。