(写真提供=SPORTS KOREA)

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10月28日から始まったプロ野球・日本シリーズ。パ・リーグ王者の福岡ソフトバンク・ホークスと、セ・リーグ3位ながらクライマックス・シリーズを勝ち上がった横浜DeNAベイスターズの対決には、大きな注目が集まっている。

韓国でもプロ野球が最終局面に突入。ペナントレース1位のKIAタイガースと、プレーオフなどを勝ち抜いた斗山(トゥサン)ベアーズが、10月25日から始まった韓国シリーズを戦っている。

アイドルや女優がマウンドに立てば話題になる韓国の始球式

その韓国シリーズの初戦でサプライズがあった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が始球式に登場したのだ。

そもそも韓国でもプロ野球の始球式は何かと話題になる。

特に日本同様、女性タレントやアイドルたちの始球式はニュースになりやすい。 シーズンオフになると多くの韓国メディアが、「今年の始球式の女王は誰か」と題した特集を組むほどだ。
(参考記事:韓国版の稲村亜美も登場!? 韓国プロ野球2016年最高の“始球式の女王”は誰だ!?

また、芸能人だけではなく、地域の名士や一般人、野球ファンなどもマウンドに上がる。

今年、日本で“セクシークイーン”旋風を巻き起こしたアン・シネも斗山ベアーズのファンであることから斗山のホームゲームのマウンドに立ち、“ラブリー始球式”と呼ばれる投球フォームを披露している。

韓国シリーズの始球式はKBOが選定。芸能人が多かったが…

ただ、数ある始球式のなかでも韓国シリーズの始球式は特別だ。

ペナントレース中やプレーオフではホームチームが始球式の人選を定めることができるが、韓国シリーズの始球式の人選は特定球団ではなく、韓国野球委員会(KBO)が定めキャスティングしているからだ。

そのため、韓国シリーズではその年に話題になった人物やさまざまな分野で活躍した象徴的な人物が務めることが多く、1990年代後半から2013年までは俳優、女優、タレント、アイドルなど芸能人が務めることが多かった。

しかし、2013年の韓国シリーズ第7戦で女優のソン・イェジンが務めて以降、芸能人が韓国シリーズのマウンドに立っていない。

代わって韓国シリーズの始球式を務めてきたのは、地下鉄駅のホームから落ちた視覚障がい者を救った勇気ある市民や、難病を抱える児童、消防士に学者などなど。4試合で終わった昨年の韓国シリーズでも、陸軍模範兵、女子ゴルフのパク・インビ、5人の子供たちの里親になった夫婦、脱北した若者たちで結成された野球チームの少年など、さまざまだった。

“始球式女子”ではなく文在寅大統領が登場!!

それだけに筆者は、今年の韓国シリーズの始球式の人選には注目していた。

今年は“スポーツ女神”の愛称で人気のク・セボン(フリーアナウンサー)が稲村亜美顔負けのノーバン直球を披露して“始球式女子”と呼ばれる話題もあるが、近年の事例からして芸能人やタレントはない。

それだけにKBOがどんな人にスポットを当てるか、注目していたが、まさか文在寅大統領とは思わなかった。思わぬサプライズだった。

実際、文在寅大統領の始球式は、直前まで公にされることはなかった。韓国メディアによると、青瓦台(大統領府)の主要関係者も当日午後まで始球式のマウンドに立つことは明かされていなかったという。

ただ、大統領が球場に到着する3時間ほど前から球場周辺の警備員やSPが増え、交通規制なども敷かれたことを市民たちがSNSで呟くようになり、ネット上では「大統領が始球式を務めるかもしれない」との噂が瞬く間に広がっていたという。まさに、知る人ぞ知るサプライズだったわけだ。

そんな文在寅大統領の肝心の始球式だが、もともと野球好きでも知られているだけになかなかの投球フォームだった。

本番前に10分ほど練習したあとマウンドに立ち、ワンバウンドこそしたものの、ボールはしっかりキャッチャーのミットに収まった。

歴代大統領はいろいろとハプニングもあったが、文在寅大統領の始球式は合格点だったと言えるだろう。

そんな文在寅大統領のサプライズ始球式もあって、大いに盛り上がっている韓国シリーズ。初戦は5-3で斗山が制し、第2戦は1-0でKIAが勝利している。第3戦(6-3)、第4戦(5-1)もKIAが勝って、王手をかけている。

ちなみに第3戦の始球式を務めたのは、人気女優のチョン・ソミン。

現在、韓国で絶賛放映中のドラマ『今回の現世は初めてだ』で主演を務めており、人気が急上昇中だ。韓国シリーズでは久々の美人女優登場となっただけに、こちらも話題になった。

いずれにしても、何かと話題が絶えないプロ野球最終決戦。韓国シリーズ同様、日本シリーズも大いに盛り上がるに違いない。

(文=慎 武宏)