思惑買いが進む電気自動車株のなかに10倍はあるか?

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この秋の株式市場を大いに盛り上げているのが、電気自動車(EV)関連銘柄だ。すでに急騰した銘柄も多いが、まだまだチャンスはある。選挙相場は終わっても、EV相場は終わらない!

◆世界的なガソリン車規制で沸騰中!

「今、世界中でガソリンやディーゼル車から電気自動車(EV)へシフトの動きが加速しています。’30年までにEVは、現在の約25倍となる2500万台に増えると予想されています」

 そう語るのは、フィスコリサーチアナリストの飯村真由氏だ。今年7月にはフランス・イギリスの両政府が’30年までにガソリン車とディーゼル車の販売を禁止すると発表。続いて9月には世界最大の自動車大国に成長した中国が、’19年に自動車メーカーに対してEVなどの新エネルギー車の製造・販売が全体の10%になるよう義務づけると公表したのだ。

 さらに、ガソリン車やディーゼル車の製造・販売を禁止することも検討中と報じられており、国を挙げてEV普及を後押しする姿勢を示したのである。

◆英、仏、中国に続きあのダイソンも

 さらには掃除機で知られる家電大手のダイソンも、’20年までにEVを販売する考えを明らかにするなど、「EVシフト」は官民双方で着々と進行しているのだ。

 これらのニュースを受けて、この秋の株式市場ではEV関連の銘柄に思惑買いが殺到。一斉にストップ高をつけるお祭り騒ぎに。なかでも相場の主役となったのは、EVを動かす原動力であるリチウムイオン電池関連の銘柄だ。

 テーマ株投資に詳しいカブ知恵の藤井英敏氏はこう解説する。

「EVはバッテリーさえ積めばいいので、内燃機関を持つガソリン車に比べて構造がシンプル。それだけにEVにとってのリチウムイオン電池は人間の脳や心臓のようなもので、パワーや航続距離、価格などEVのあらゆるスペックを決定する肝となる技術です」

 なかでも、藤井・飯村両氏が大本命と推すのが、エンジン部品メーカーの安永(7271)だ。

「リチウムイオン電池の寿命を従来の12倍に向上させる技術を開発して脚光を浴びました。圧倒的な技術力が評価され、業績も上々。投資対象として抜群の魅力があります」(飯村氏)

「すでに株価は10倍近くに上昇しているが、大化けするのはこういう値動きの軽い株。時価総額も440億円と小さいので、まだ上昇余地はある」(藤井氏)

◆関連銘柄は高騰もまだまだ割安

 さらに、リチウムイオン電池向け正極材料を手掛ける田中化学研究所(4080)も、両氏が注目する銘柄だ。

「高い技術を誇りながら業績面では赤字が続いていたが、住友化学が出資したことで安心感が広がった。いよいよ今期は黒字転換も見込まれている」(藤井氏)

 ほかにも、PBRが1倍程度と割安感のあるモリテックスチル(5986)、時価総額が100億円程度と値動きが軽そうな大泉製作所(6618)など、投資妙味の大きい銘柄が目白押しだ。

 とはいえ、これらの銘柄の多くはすでに高騰しており、投資するタイミングが難しい。どういった戦略で臨めばいいだろうか。

「10月27日に始まる東京モーターショーをピークに相場はいったん落ち着くと考えられますが、とにかく息の長いテーマなので関連ニュースが出るたびに買われる局面が来るでしょう。虚業ではなく地に足がついた会社ばかりなので、株価が崩壊するようなことも考えにくく安心感がある」(同)

「日経平均が力強く上昇している局面では、テーマ株は小休止することが多い。総選挙が終わって市場が落ち着いた時期や、相場全体に買い材料が乏しい局面で再注目される可能性もあるので、株価調整中に時価総額の小さい中小型株を仕込んでおけば、大幅高も期待できそうです」(飯村氏)

◆ケタ違いのEV相場がやってくる条件とは?