例えば関西人と東北人…夫婦が味覚の違いを克服する方法

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夫婦が克服すべき課題の一つに味覚の違いがある。同じ地域でも家庭ごとに味付けが異なるくらいなのだから、例えば、薄味の多い関西人と濃い味の多い東北人のカップルとなれば尚更大変だろう。「教えて!goo」に「食に関する嗜好の違いは克服できるものでしょうか?」という相談を寄せた女性は、交際するパートナーが好む濃い味付けを知って結婚をためらっている。何か良い方法はないものか、管理栄養士に尋ねてみた。

■調味料別添え、ダシを使う

いきなりだが、醤油やソース中心の濃い味付けに慣れた人も、ダシ中心の薄味に慣れた人も、双方が満足できるような魔法のメニューはないのだろうか。できることなら健康面を考えて薄味にシフトしていきたいところだ。

ソフィアプロモーション所属の管理栄養士、佐野愛梨さんは「ドレッシングやソース、醤油などはかけずに用意してください」と別添えを提案。「ハーブなどの香り、レモンなどの酸味を料理に加えてみては」とも。なるほど。違うベクトルの味に向かわせるというわけだ。

同じくソフィアプロモーション所属の管理栄養士、笹川真緒さんは「和食がいいと思います。和食はダシを使うので、醤油や味噌などで味を濃くしなくとも、美味しく食べることができます」と回答する。こちらの「ダシの固定観念を覆す! 料理をもっと自由に」も参照してほしい。

■薄い&濃い味の組み合わせで

いずれにしても“これなら双方が必ず満足する”という魔法のようなメニューはなかなか見当たらないようだ。しかし、根本的な解決ではないかもしれないが、ひとまず実践すべき方法は存在した。

佐野さんは「肉野菜炒めなど、肉は濃いめの味付け、野菜は薄味にしてみてください」とアドバイスする。「全体を濃い味付けにするよりも塩分量を抑えられる」うえに「肉にしっかりと味が付いているので(濃い味が好きな人も)満足することができる」という。

さらに「献立を考える際に濃い味の方が美味しい料理と、薄味が美味しい料理を組み合わせましょう」と付け加える。これは食卓を見渡したときにプラスマイナスゼロという発想だ。

■濃い味を薄くするのは難しい

お互いの味覚の妥協点を突き止める作業は簡単ではないはず。双方が満足するレシピが見つかるまでは、交代で食事を作るなどして徐々に中間点を探ることになるが、その際に注意すべきことを知っておきたい。

「薄い味は付け足すことができますが、濃い味を薄くすることは難しい」と佐野さん。「自分が濃い味派という方は味が染み込み過ぎない、味が付き過ぎない時点で半分取っておくなどするのがオススメ」という。

笹川さんも「極端に味を薄くしたり、濃くしたりすると互いに満足感を得られなくなってしまうので、徐々に味を調整していくのがいいと思います」。段階を踏んで少しずつお互いが満足できる味に近づいていこう。

■濃い味付けは健康面で不安も

ところで冒頭で紹介した相談をみると、「牛丼に茶碗一杯くらいの紅生姜」「一味唐辛子をつゆが真っ赤になるまで」「寿司や焼き魚に浮きそうなくらい醤油を」などパートナーの味付けは健康面で心配がある。

佐野さんは「普段から香辛料や調味料を多くかける食事を摂っていると、素材本来の旨味など味わうことができなくなってしまいます」と苦言を呈し、「毎日食べる食事です。何を食べても全部同じような味よりも、いろいろな味を楽しんだ方が良いですよね」と改善を促す。

笹川さんは「味が濃いということは食塩をたくさん摂っていること。血圧が上がり高血圧を引き起こす可能性があります。また、血圧が高いと心臓にも負担がかかるので心疾患になることもあります」と心配そうな表情を浮かべる。

塩分摂取量の上位に顔を出す東北地方の各県が、平均寿命のワーストランキングを毎年のように争っているというデータもある。結婚をきっかけにどちらか薄味の方に移行するのも悪くないだろう。

●専門家プロフィール:佐野愛梨、笹川真緒
ソフィアプロモーション所属の管理栄養士。ソフィアプロモーションは全国毎月1万店舗で「おいしい〜食育」を広めている。公式Webサイト、ソフィアニュースも。

(武藤章宏)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)