得点以外でも、川又は頑丈な体躯を生かしたポストプレーやディフェンスで貢献してみせた。(C)J.LEAGUE PHOTOS

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[J1リーグ第31節]磐田2-1横浜/10月29日/エコパ
 
 まさにエースの仕事ぶりだった。
 
 堅守で鳴らす横浜を相手に、磐田の川又堅碁が14節・G大阪戦以来の“ドッピエッタ”(1試合で2ゴール)を達成。これでシーズン通算13得点目を記録し、名波浩監督からは「足が痛いなかで、よくやってくれた」と賛辞を送られた。
 
 まずは、1点ビハインドで迎えた40分。中澤佑二を背負いながらも、振り向きざまに左足を振り抜くと、シュートは中澤の近くにいた下平匠の足に当たってコースが変わり、ゴールに吸い込まれる。
 
「相手からすればアンラッキーかもしれませんが、やはりシュートを打てば何かが起きる、と思いましたね」
 
 狙っていたコースとは逆に決まったが、それでも1点は1点。思い切った一撃で試合を振り出しに戻した。
 
 そして、65分。横浜のGK飯倉大樹がバックパスをそのままクリアせず、右足でコントロールしたところを、アダイウトンが素早く詰めてかっさらう。ゴール前にスタンバイしていた川又はアダイウトンからの横パスを受けると、これを確実に流し込んだ。
 
「99.9パーセント、アダのゴール」と味方への感謝を口にする。ただし、飯倉が持ち出すように仕向けたのは、横浜のバックパスに真っ先に反応した川又だ。アダイウトンのボール奪取も見事だったが、川又の献身的なプレッシャーがなければ、逆転弾は生まれていなかったかもしれない。
 
「1点目より2点目のほうが、今後の試合に向けて、良いゴールになったと思う」
 
 高い位置からアグレッシブに奪いに行くのは、チームのスタイルでもある。自分たちが狙いとする形で決めた価値あるゴールに、川又も満足しているようだった。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)