人は見た目からでは判断できない。それを痛烈に教えてくれるオーストラリア発の動画が話題になっています。

屈強な男性たちが、自分たちのスキルを披露してくれる内容。変わっていることといえば、音声の代わりに字幕が流れる点。

「スキル自慢」をする男性たち

字幕:「まずは、こうやって穴を探して…」

と、パンクしたタイヤの修理方法を見せてくれる男性。

こちらは、空き缶を使った釣りの裏技を披露しています。

字幕:「これは家で準備しておくといいね」

 

こちらも、バーベキューのときに使える裏技を披露。

字幕:「お湯を準備するんだ」

なるほど、それぞれの専門家が役立ちハックを教えてくれる。何かあったら役に立ちそうですよね。

だけど……、

彼らの“言葉”に耳を傾けて

「彼らが本当は何を言っているのか、ちゃんと聞いてください」

こうスクリーンに表示され、同じ動画がもう一度再生されます。ただし今回は、音声つきで。

すると男性たち、字幕ややっていることは全然関係のない、自分自身の心の悩みについて語っているじゃありませんか。

見ている人はそのことに気づきません。なぜなら、男性は悩みを隠すのがうまいから。そして誰も、彼らが心の悩みを打ち明けているとは思いもしないからです。

でも、男性にだって悩みはある。自分の苦しみを話したり相談したりする相手が必要なのは、考えれば誰でもわかること。それをなかなか言い出せない。じゃあ、こっちから聞いてあげれば少しは話しやすくなるかもしれない。

そんな想いを込めてつくられた動画でした。

豪男性の自殺率は女性の3倍

このCMはオーストラリアのNPO「the Movember Foundation」が作成したもの。代表のMartinさんがこう訴えます。

「大半の男性が、友達が悩みを打ち明けてきたら彼をサポートすると言っています。でも、逆に悩みを相談することはほとんどしていないのが現実」

オーストラリア政府の統計によると、同国では1日8人が自ら命を絶っている計算になるんだそう。男性の自殺率は女性のおよそ3倍。この数字は、誰にも苦しみを話せずに、沈黙の中で苦しんでいる男性の数が多いことを示しています。

「ただ、助けが必要かを聞き、話を聞いてあげることが重要」

と、Martinさん。もしかしたら、身近な人でも気づかないような苦しみを抱えているかもしれません。 

「男性は強いから、悩みを相談したりしない」

こんなステレオタイプは、日本だけではなく世界共通。あくまでステレオタイプだけど、周りも男性の悩みを聞いてあげられるような環境ではないかもしれない。みんなが無意識に作り出している、その環境にハッと気づかされるCMでした。

Licensed material used with permission by Movember Australia