何事も、身の程を知るのが肝要である

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 こんにちは。東條才子と申します。昼は普通のOL、夜は複数のお金持ち男性の「愛人」をしております。今回は、男性の皆さまにぜひ心に留めて頂きたい、愛人契約の「失敗例」をお話いたしましょう。

 前回は、「自分よりワンランク下」の相手をターゲットにすると愛人契約が結びやすいというお話でした。具体的には、お客様に対し、「こんな女性を愛人にできるなんてお得だ」と感じて頂く。さらには「互酬性の規範」として、「何かをもらったらお返ししないと居心地が悪くなる」人間の心理を利用し、ワンランク下の男性が支払える上限までのお金をたっぷりとつぎ込んで頂く、という流れでした。自分を売り込む「市場」さえ間違えなければ、愛人契約は簡単でございます。

 ただ、愛人業をやろうという女性が、あえて「ワンランク下」の男性を狙うのは難しいものです。誰しも、多少の夢は見たいものですから、イケメンとはいわずとも「爽やかなおじさま(年収2000万円以上)」を求めてしまうのもまた、自然なことでございます。

 しかし、主任クラスの中年男性が20歳のグラビアタレントを愛人にできないように、平凡なアラサーOLが、年商10億のイケメン社長から寵愛されることは絶対にございません。

 自分より「上」すぎる顧客を相手にしても、多くは相手にすらされませんし、長続きしないんですね。コントロールしやすいのは、圧倒的に「自分より下」の男性です。

 以前たまたま、ピラミッドの頂点クラスの超富裕層男性(50代)と出会ったときのことです。失礼ですが、彼は「ぽっちゃり体型」といいますか、かなり太っておられました。そのため、いくらお金持ちでも一流の美女からはモテないだろうと判断した私は、「これは独占契約へと持ち込めそうだ」と踏んだのです。しかし、結果は惨敗でした。

◆普通のOLにとって無難なターゲットの上限は年収2000万円程度の層

 私には、彼の価値観が全く理解できなかったのでございます。デートの会話では、「飛行機はビジネスクラス以上しか乗ったことがないね」とか、「君はファミリーレストランが好きなの? そんなところへ行くくらいなら、ホテルのルームサービスでも取る方がまだいいんじゃない?」というようなことばかり、おっしゃるんですね。

 高級リゾート地へ連れて行こうとするのも、超富裕層に見られる傾向ですが、これもダメでした。地味なOLである私が、ニースだのモルディブだのへ出かけていけば、周りから「誰と行くの?」と怪しまれ、職業生活が脅かされてしまうからです。私は物理的に、超富裕層との愛人生活には「ついていけない」のです。

 結局、その男性とはお取引を解消いたしました。私のような凡人は、超がつくお金持ちに話を合わせるコミュニケーション力も、生活レベルを上げる「余裕」も、持ち合わせていなかったんですね。

 今、お付き合いしていて最も楽しい顧客は、年収2000万円ほどの会社員男性(40代)です。彼は、超富裕層ではありませんが、前回申し上げた「愛人ピラミッド」で私と同じ階層におります。よって、互いに無理をしなくていいんですね。

 彼は資産家ではなく働き詰めの管理職ですから、愛人同伴の長期バカンスとは無縁です。高級ホテルでのムダに長いコース料理にお付き合いする必要も、それほどありません。私と同じ会社員なので生活リズムが似ており、顧客訪問(デート)の日程調整も簡単です。お互い、忙しい合間に月2回ほどお会いするだけで、お振込額はしっかり。おまけに話が合うとなれば、もう理想のお客様でございます。

 愛人業において、「背伸び」をすることが利益につながるとは限りません。自分に合う、現実的なお客様をしっかりと見極めてこそ、ラクで楽しい愛人ライフが開けるのでございます。

<文・東條才子>