J1昇格への意気込みを口にした東京ヴェルディMF渡辺皓太

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[10.28 J2第39節 東京V 0-0 福岡 味スタ]

「このままJ2でやっていても……」。

 スコアレスドローに終わった福岡戦後、10日前に19歳の誕生日を迎えたばかりの東京ヴェルディMF渡辺皓太は、噛みしめるようにつぶやいた。そんな意識の先にあるのは、J1の舞台で出場機会を積み重ねる“同期”の存在。先を越されているという焦りを「絶対に上がる」という強い意志に変え、ハイパフォーマンスの原動力としている。

 FW菅大輝(札幌)・21試合1得点、FW田川亨介(鳥栖)・20試合3得点、MF原輝綺(新潟)・18試合1得点、FW安部裕葵(鹿島)・12試合1得点――。同じ1998年度生まれのプロ1年目がトップのカテゴリーで着実に試合経験を積むなか、渡辺はJ2の東京Vで25試合1得点。数字だけ見れば遜色ないが、経験値では遅れを取っていると認識している。

「J1にも同期がたくさんいるけど、みんな普通にやれている。自分もこのままJ2でやっていてもあまり……やっぱりJ1でやりたいですね」。冒頭の言葉は“言いかけただけ”にとどまり、以上のような表現に言い直したが、同期へのライバル意識を隠そうとはしなかった。「今年上がれるかどうかで『今後』が全然変わってくる。絶対に今年、上がりたいです」。

 実際、そんな言葉にふさわしいだけの働きは見せている。福岡戦でも4-3-3の2列目中央で存在感を発揮。「球際はどんな相手でも負けたくない」という言葉どおり、フィジカル自慢のFW石津大介や元日本代表MF山瀬功治との1対1でボールを奪ったかと思えば、「あまりプレッシャーを感じなかったというか、自分のところは空いていたので」と攻撃のつなぎ役もこなした。

 また、最年少ながら「指示されるばかりじゃなくて、自分がやりやすい形でボールを動かしていけるように」と周囲に要求を伝えることもいとわない。この日は主将のDF井林章に対し、ボールの動かし方について意図を伝える場面も見られたが、長くチームを取材する報道陣から「そこは最近の変化だね」と指摘され、「ある程度やりたいことができるようになってきたので」と手応えを口にしていた。

 もっとも、だからといって自身のプレーに満足する様子はない。「もっと自分が前に出て行ったり、攻撃的なパスができたら良かった」と課題を口にすれば、「決定機を決め切れていれば……」と肩を落とした場面は後半15分。MF梶川諒太のスルーパスに抜け出してシュートを放ったが、タイミング良く飛び出してきたGK杉山力裕に阻まれ、「狙いすぎたというか、振り切ればよかった」と悔やんだ。

 「次はこんなことがないように、ゴール前の精度を上げていきたい」。そう意気込む背番号33は、残されたリーグ戦の3試合で「3連勝する」と断言。同期のライバルに追いつくため、目標の舞台へ駆け上がるため、10年ぶりのJ1昇格を射程に入れた終盤戦で真価が問われる。

(取材・文 竹内達也)
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