[10.28 J2第39節 東京V0-0福岡 味の素]

 出番は突然巡ってきた。第24節徳島戦以来となるベンチ入りを果たしたアビスパ福岡DF濱田水輝は、後半開始からピッチに立つことになる。リーグ戦の出場は第9節水戸戦以来、実に30試合ぶり。しかし、押し寄せる東京Vの攻撃を体を張ってしのぎ切り、ゴールを割らせることなく試合終了を迎えた。

 FWウェリントン、FWジウシーニョ、DF冨安健洋を出場停止、MF三門雄大を負傷で欠く緊急事態で、MF城後寿が35試合ぶり、FW石津大介が6試合ぶり、DF堤俊輔が4試合ぶりにスターティングメンバーに名を連ねた福岡。さらに「元々、足の調子が良くなかった」(井原正巳監督)というDF岩下敬輔が、「前半に痛みが出て、後半は難しい」(同)と判断されてハーフタイムでの交代を余儀なくされる。

 ここで、出場機会が訪れたのが濱田だった。30試合ぶりのリーグ戦出場となったが、「自分が出るとしたら、急に来ることは想定していた。気持ちの部分で動揺しないように」とピッチへ向かうと、圧力を強める東京Vの攻撃をはね返し続ける。アクシデントによる交代となった岩下は、「相手の狙いは大体分かっていたので、そこは伝えた。能力のある選手なので、冷静に入ればやれると思っていた」と、ベンチから最終ラインで奮闘する濱田を見守っていた。

 執念の守備でゴールを守り抜いたものの、チームに得点は生まれずにスコアレスドロー。勝ち点1の上積みにとどまった福岡は、自動昇格圏外の3位に転落した。

 次節には出場停止が明ける選手がおり、岩下も負傷の状況によってはピッチに戻るだろう。「もちろん、選手としては『試合に出たい』気持ちが常にある」と前置きした濱田だが、残り3試合という現状で「個人的な感情は持っていない」と強調する。

「何よりも、チームが昇格するために何ができるかを考えるべき。自分が試合に出ればピッチ上で貢献したいし、出られないときは声掛けやサポート、雰囲気作りも大事なので、そういう部分でもチームに貢献したい」

 たとえピッチに立つことになろうが、立たないことになろうが目指すものは変わらない。残り3試合、チームのJ1昇格のためだけに戦い抜く。

(取材・文 折戸岳彦)
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