「伊勢神社」という名前の神社は全国に数多くあるが、ねこが「名誉宮司」を務めているのはここ、岡山市北区にある伊勢神社くらいのもの。名誉宮司のあいは、宮司である見垣安邦さん、長女で権禰宜の佳子さん親子に飼われている。

「もとは、神社の裏にある家の人に飼われていたんです。それが生後約3カ月のころ、塀をよじ登って神社に遊びに来るようになりました。そのうち居心地がよかったのか、家に帰らなくなってしまって……。

 何回か飼い主のもとへ連れ帰ったのですが、最終的にはその方も『神社が気に入っているようじゃから、そちらで飼ってください』と。それで、私たちが面倒を見ることになりました」(安邦さん・以下同)

 神社では、毎月1日に月次祭と呼ばれる祭礼がおこなわれる。神社で暮らすようになってしばらくたつと、この祭礼にあいもなぜか “参列” するようになった。

「いまもそうなんですが、私が祝詞を奏上すると、あいは私の横にちょこんと座って、様子をじっと見守っているんです。その姿を見た氏子さんたちも『こんなねこ、見たことない』とびっくりしていました」

 そこで安邦さんは2014年に、あいを「名誉宮司」に任命した。祭礼のとき以外は、参道でおなかを出してゴロンと横になり、参拝に来た人々を次々と魅了している。写真を撮り、SNSにアップする人も続出だ。

「境内であいと触れ合った参拝者から『この間、あいちゃんに会ったら、いいことがあった』『あいちゃんをなでなでできたので、今日は素敵な一日が過ごせそう』といった声が寄せられます。これからも参拝者に愛される存在として、出会った人たちを幸せな気持ちにしてほしいですね」

 あいは、神様が遣わしてくださった、聖なるねこなのかもしれない!

(週刊FLASH 2017年8月1日号)